病的ヒーロー、病病君。 (ページ5)

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爆豪が
ヴィランに襲われてることを知ったのは、
それから、
どれくらい時間が立ったときだろうか。

「クッソ、なんで……！？？？」

街を走ってヴィランがいるところに
駆けつけた。
ヒーローでもない俺が、
その場に駆けつけたのは、きっと
気まぐれだと信じたい。

「ッ緑谷！」
　
「病病君！？！？」

近所のお年寄りに、ヴィランが近くにいるなんて、そんな話を話されたからだ。

「金髪で赤目の中学生がヴィランに襲われてる
らしいのよ〜…大変よね…」

思い当たりは、ある。
でも、あたってほしくは、ない。

「金髪で赤目？
…もしかして、いや、ないと思うけどな…！」

そして、…ここに駆けつけたのである。

「ちょっとぉ、病病君〜？」

「さーせん！！！
後でなんかあげるんで！！！」

「いいけど…も〜、
若い子っていいわねぇ〜」

「爆豪…！！！！」

「ど、どど、どうしよう、病病君。」

心の中で、両親に謝った。
ゴメン、反省も後悔もする予定はナシだけど。

「…任せろ緑谷」

「彼は動けない…！！！」

「知ってるっつの、バァカ！！！！」

俺は駆け出した。
緑谷も、俺の方を見ずに、駆け出した。
　
「何してんだよ緑谷！！！」

「君も、人のことなんて言えないだろ！！」

正論だ。
…あーもうほんと、なんで走ったんだ、俺！

緑谷がカバンを投げつける。
…爆豪に呼吸をさせることが出来た。

「サンキュ、緑谷、あとは…」

「なんで来たんだよデク！！！病気野郎！！」

「君が、助けを求める顔してた」

叫んだ緑谷に、
俺は足が止まった。

「…過換気症候群！！！！！！」

ヴィランは激しく息を吸う。

「病病君、…ヴィランが！」

「そういう病気なんだ、これは。」

「爆豪！！！！」

「言われなくても、」

わかってらぁ、と爆豪は叫び、
爆破させた。ヴィランが吹っ飛ぶ。

「やべぇ、まだ来る。
俺が足止めするから…！！」

「任せてくれよ、少年」

「…ぁ、！？誰だテメッ…………あー…
サーセン、あとは任せます」

オールマイト、…と。