【手下】くらげの話【マルフィ】

21話目 ページ27

ジョーに引っ付いて行きながらタワテラ前の広場へ出ると、たくさんの人が集まっていた。

その中心にいるのはミスター＆スキャターさん、ジャックさん＆アップルさんだった。


『うぇっ…人間多すぎｨ…。』

エイト｢なんだ今の鳴き声。まあ毎回こんなもんだろ。｣


それにしても本当に多い。

そして見えない。

人間が少ないところを見つけてそこにめり込む形で、なんとか4人の姿をきちんと見ることが出来た。

人間はもうヒールなんて履くのやめちまえよ…！


エイト｢なんだ、見えずれぇのか？肩車でもしてやろうか？｣

なんて、ニヤニヤしながら長身細身タコが聞いてきた。

『よ・け・い・な・お・せ・わ！！』


なんて話していると、ミスターの合図とともに曲が流れてきた。

エイト｢これが最初の踊りな。よく見とけよ。｣

『ん。』


うわっ…皆さん美しいな…。

第一印象からじゃ想像出来ないくらいヴィランズって感じだ。

これは人間も興味持っちゃうわ。


…と、ここでスキャターさんの割り込みが入った。

あのハイテンションは元々なのね。



それからミスターとスキャターさんの漫才(？)が始まり、リクルーターの自己紹介が始まった。

エイト｢お前あんな感じの口上、考えたのか？｣

『いや…アドリブでそれっぽいこと言っといたらいいかなって。
あの2人の紹介でなんとなく掴めたし。』

エイト｢ふ〜ん。｣


自己紹介も終わり、本格的にリクルーティングが始まった。

いや…なんか…あいだあいだがグダグダ過ぎて訳が分からない…。

あちこちで話してるからどこがメインかも最早分からなくなってくる。

ジャックさんとアップルさんは出会う度に喧嘩してるし、ミスターとスキャターさんは最早夫婦？って感じだし。


それからシックスポーズダンスという、軽い手遊びのような人間選抜が始まる。

曲が愉快…。

これも人間がヴィランズに親しみやすいように謀ってるのかな？


シックスポーズダンスの間も、リクルーターの2人は好きなように動いている。

アップルさん間違えすぎでは…。


そして知らぬ間にリクルーティング対象を連れてきていた。

いや本当いつの間に？？？


連れてこられた人間はとても嬉しそう。

そんなに人間が嫌なのかなぁ。

まあ良いものでは無いよね。

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