【手下】くらげの話【マルフィ】

13話目 ページ17

you side


朝。

眩しい太陽の光で目が覚めた。


こんな目覚め方をしたのはいつぶりだろう。

ふわふわの布団に朝日が差し込み、鳥のさえずりを聞きながら目を覚ます。

まるで人間の頃みたいだ。


｢ふふっ｣


なんて、不思議と笑みが零れた。


時刻は6時半頃。

朝の集合は9時だから、まだまだ余裕がある。


ここでの生活はリクルーティング以外各自の自由のようで、朝ごはんは好きな時に食べるらしい。
1日フリーならお昼も自由。

夕飯だけみんなで集まり明日の予定を確認しながら食べて、調理は当番制で担当者2名が全員分を作る。

なんだか下宿みたいだなぁ…。


とりあえずシャワーを浴びてさっさと服を着替える。

シャワールームは各自の部屋に備え付けなので、他の人に寝巻きを見られる心配もない。
とてもありがたい…。

クラゲのくせにもこもこルームウェアなんて全く笑えないし。





・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

人間の体なのでちゃんと髪も体も洗って、乾燥しないようにスキンケアをしながら、今日の予定を確認する。

部屋は自由にリメイクしてもいいとのことだったので、私はさっそく予定確認用のホワイトボードを取り付けさせてもらった。

もちろん魔法で。

物を作り出すくらいの魔法であれば、ちょちょいのちょいと出来るようになったのは成長である。



今日はジョーと共にリクルーティングの見学をする。

最初はこのホテルの前の広場、アメフロと呼ばれているところで行われているリクルーティングを見学しようと思う。


リクルーターは
男性…ジャックさん、アップルさん、マルフィさん
女性…ヴェールさん、ファージャさん、ホックさん


アメフロでの初回はジャックさんとアップルさんのようだ。

司会者はミスターとスキャターさん。


どのようなものなのか想像がつかないが、ヴィランズらしく邪悪且つ美しい…みたいなものなのか。

私ってそもそもヴィランズっぽく見えるの…？



まあいいか、内容については百聞は一見にしかずというし。

とりあえずジョーを起こしてから朝食に行こう。

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