レインボープール【1】

秘密（2） ページ18

この時は幸せだった。
知らなかったからだ。


この恋は実らない。



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やっと自分の気持ちを思い出すことができた。

｢あ、のさ...。｣

何年も前から伝えたかった思い。

｢僕っ、さあやの...｣

｢郁弥くん。｣

突然、さあやに話を遮られた。
嫌な予感がする。

｢...何？｣

｢私、ね...。話したいことがあったの。｣

話したい...こと？
レインボープールでのことだろうか。
あの頃の話なら僕もしたい。
でも、昔話をするような雰囲気ではないのだ。

｢あのね...遥...ハルと話してほしいの。｣

｢...！｣

｢ハル、ね。郁弥くんがアメリカに行っちゃった後からすごく悩んでたの...。｣



だから...なんなんだ。
ハルが悩んでいたとしても僕には関係ない。




｢この間郁弥くんに会ってから、ハルがおかしいの。｣




ハルのことなんか知らない。




｢ハルがハルじゃないような感じがして...。｣




ハルなんてどうでもいい。




｢一緒にいてすごく心配なの。｣




一緒.........！？




｢それで、この間郁弥くんに会ったときにレインボープールで会った子だってわかって...。｣




全部...




｢レインボープールでのこと思い出したら、少しは話せるかな...って。｣




全部...ハルの、ため...？









｢私...ね。ハルか好きなの。｣

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