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その潤滑油の匂いで、私の身体は過去のトラウマを思いだし、過剰に反応したようだ。
煉獄さんが私の背中をさすってくれる。
先ほどのフラッシュバックは、何か今までとは違って、思い出すというより、身体ごと、あのガレージでの記憶の中に飲み込まれてしまったかのようだった。
「君は閉所恐怖症なのか？」
私はなんとか黙って頷くが、声は出なかった。
身体は冷や汗がながれ、頭は朦朧として指先は冷たかった。
閉じ込められたうえに、私はパニックに陥ってしまったのだ。
彼は何か私に声をかけてくれているが、耳に届かず、だんだん彼の声も聞こえなくなってくる。
私はこのまま死んでしまうのか。
得体の知らない恐怖が襲う。
そしてこんな状況だ、同じ空間にいる彼を困らせているのではないかと思うと居たたまれなくなる。
とうとう緊張がピークに達し、息ができなくなりそうになったときだ。
「すまない。少しだけ、手荒なことをするぞ。」
彼はそう言うと、私の目を布で覆ったのだった。
＜+)))＞＜
突然のことに、私は身体を動かすことができなかった。
「煉獄せんせ…。」
「大丈夫、これで楽に息ができる。ゆっくり、呼吸をして。」
煉獄先生の声がきこえた。
私の両目にハチマキのようなものが巻かれたのだ。自分の指で、目にあてがわれた布に触れて確認する。
すると彼は私の様子に気づいたようだった。
「目に巻いているのは俺のネクタイだ。大丈夫、見えない方が落ち着いてくる。」
彼が教えてくれ、私は彼の意図がまだ分からず、不安なままゆっくり息を吐いた。
すると不思議だった。
呼吸をするたび、あんなに激しかった心臓の音もだんだん落ち着いてきたのだ。
息ができる。
目の前が真っ暗になったのに、呼吸がだんだん出来るようになっていた。
機械油の匂いもしない。
香るのはなぜかお日さまのような、清潔な人肌の香り。
先生はだまって私の背中を擦ってくれていた。
見えないながらも気づくと、私は煉獄先生の胸に顔を埋めているのだとわかった。
いつのまにか煉獄先生に正面から抱き締めらるように座っていたのだった。
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favo(プロフ) - まゆさん» まゆ様☆ありがとうございます(*´∇｀*)嬉しいです。少しずつですが、書きしだい更新させて頂きますね(o^∀^o)またどうぞよろしくお願いします！ (2021年9月20日 14時) (
レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 続きが気になります！更新楽しみにしてます(*^^*) (2021年9月20日 10時) (レス) id: 3becc2e6ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：favo（ふぁぼ） | 作成日時：2021年9月18日 18時
