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煉獄先生に抱きついた手を離して、起き上がった。
「ごめんなさい、私寝ぼけてて…！」
抱き枕と間違えて抱きついていたなんて、なんとも恥ずかしい。
「うむ、よく眠っていたようで安心した。」
煉獄先生も起き上がり、にっこり微笑む。
ふたり、向かい合って座っているかたちだ。
「もう朝だな。」
煉獄先生が小さな窓から差す光を見て言う。
「もうすぐ冨岡もきてくれるだろう。」
彼の言葉に、私は一瞬戸惑いを覚えた。
もうすぐ、倉庫から出られる。
なのに、なぜだか不思議な寂しさが沸き上がった。
昨日は不安に駆られ、早く倉庫から出たいとまで思っていたのに。
今はまだここに居たいとさえ思う自分がいる。
いや違う、彼ともっと居たいと思う私がいるのだ。
「煉獄先生！」
沸き上がる気持ちを押さえられなくなり、先生の名前を呼んだ。
煉獄先生が私の顔を見た。
「倉庫を出ても、もしまた困ったことがあったら、煉獄先生のところに行っていいですか？」
先生の目をまっすぐ見た。
煉獄先生になら、私の弱いところもダメなところも全部受け止めてくれる気がする。
煉獄先生となら、人間が求める本当の幸せは何であるのか、知ることができるかもしれない。
彼は私の顔を見つめたあと、ふわっと笑ってみせた。
「もちろんだ、いつでも来ていい。俺も君の側に居たいからな！」
彼の言葉に思考が止まる。
「へ？」
「君の寝言を昨日聞いた。それを聞いてとても嬉しかった。俺も同じ気持ちだったからな。」
寝言？
私は昨日寝言を言ってたの？
恥ずかしさが込み上げて顔がまた熱くなった。
「私は何って言ってたんですか？」
「うむ。それは、」
そう煉獄先生が言った、その時だ。
ドアが横にガラガラと音をたてて開いた。
「煉獄…とA先生？ふたり何をしているんだ。」
そこには、グラウンドを整備するトンボを片手に持った冨岡先生が立っていた。
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favo(プロフ) - まゆさん» まゆ様☆ありがとうございます(*´∇｀*)嬉しいです。少しずつですが、書きしだい更新させて頂きますね(o^∀^o)またどうぞよろしくお願いします！ (2021年9月20日 14時) (
レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 続きが気になります！更新楽しみにしてます(*^^*) (2021年9月20日 10時) (レス) id: 3becc2e6ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：favo（ふぁぼ） | 作成日時：2021年9月18日 18時
