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彼女と話せば話すほど、考え方や感じ方が似ているのだと分かった。
育ってきた環境が似ており、学生のときよく聞いていた音楽の趣味が同じだった。
また、彼女は小さい頃から家族とキャンプをしていた経験があり、倉庫で野宿することにも抵抗はないようだった。
よく自然のなかで遊んでいたようで、それで生物にも興味が湧き、先生になったとのことだ。
彼女と話していると、不思議と居心地が良かった。
考えていることが何となく分かり、会話の流れもテンポよく進み、どんどん楽しく感じた。
彼女と一緒にいると、気持ちが癒されていく。
一緒にいるだけで満足するような不思議な気持ちだった。
もっと彼女のそばにいたい。
そう思った。
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煉獄先生とは二人っきりで無言になっても不思議と気まずくなかった。
静かな時間も心地よく、お互い無言でいても気をつかわずリラックスしていることが、言わずとも分かったからだ。
彼とは共通点も多く、波長が合うんだと感じた。
一緒にいて居心地がいい。
自信に溢れ、どんなことにも動じず、全てを受け入れてくれるような包容力に人間として器が大きいのだと思った。
不思議と笑顔になれる人だった。
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窓から見えていた月はすでに見えなくなっていたが、変わらず倉庫を月の光が照らした。
今、時刻は何時なのだろう。
日中は暑くても、夜はやはり少し冷えてくるこの季節。
少し身体が冷えてきたのが分かった。
「寒いか?」
私の様子を察知した煉獄先生が問いかける。
「少し冷えますね。」
二の腕を手のひらで擦りながら、首を縮めた。
「ちょっと待っててくれ。」
そう言って煉獄先生は私から離れると、月明かりを頼りに倉庫の棚から何かを探していた。
「あった!これだ。」
煉獄先生が取り出したのは、銀色の袋だった。
「倉庫に閉じ込められたのは、幸いだったな。」
「あ、毛布!」
彼が探していたのは、非常用の不織布毛布だった。
真空パックになっており、学校の備品として大量に置いてあったのだ。
「これで寒さをしのごう。」
学園の非常用備品を勝手に使用するのは気が引けるが、やむ終えない。
改めて後日、ふたりで個人的に発注しようと煉獄先生と決めた。
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favo(プロフ) - まゆさん» まゆ様☆ありがとうございます(*´∇`*)嬉しいです。少しずつですが、書きしだい更新させて頂きますね(o^∀^o)またどうぞよろしくお願いします! (2021年9月20日 14時) (レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 続きが気になります!更新楽しみにしてます(*^^*) (2021年9月20日 10時) (レス) id: 3becc2e6ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:favo(ふぁぼ) | 作成日時:2021年9月18日 18時