33. 衝撃の真実 ページ33
ふたりが見ていたのはホテル内の設計図や間取図だ。
どうにか消火経路を見つけようとするも、火災は高層ビルの最上階近く。外からのアプローチは厳しそうだ。
これは消防隊員の命も危険に見舞われる恐れがある。
火を消すことが全く出来ないからだ。
宇髄が全隊員の無線に向けて声を張る。
「全員に告ぐ、人命救助を最優先、ただし、危険を感じたら直に避難せよ!繰り返す、危険を感じたら全員避難せよ!煉獄、聞こえるか?どうぞ。」
「聞こえている!」
快活な声で煉獄が答える。
「煉獄は火災現場にて室内消火栓での消火および人命救助を頼む。危険だが、任せてもいいか?」
「了解した!」
彼の力強い返事が返ってくる。
消防隊員でも特に彼は火災現場で救助や鎮火においてトップの実績を持っている。
煉獄以外で危険な現場を任せられる奴はいない。
「宇髄。」
不死川がパソコンを見ながら呼び掛ける。
「どうした。」
「このホテルで総支配人の鬼舞辻が記念パーティーを開いていたようだ。」
エンターキーを不死川が叩くと、プロジェクターに不死川のパソコン画面が映し出された。
よく見ると、記念パーティーの参加者名簿がずらっと並んでいる。
「派手にすげぇな、ほとんど著名人じゃねぇか。」
名簿には大物政治家や大物企業の社長などおよそ200人の名前があった。
開催場所はホテル最上階となっている。
逃げ遅れていた場合、参加者は危険な状況だ。
「煉獄!火災現場近くの階でパーティーの参加者が多く取り残されている可能性がある。多くは著名人で……」
「まて宇髄。一般人もいる。……ウィスタリア?」
不死川が画面をスクロールさせていた手を止める。
「ウィスタリアって、カフェのウィスタリアか?」
宇随がパソコンの画面を覗く。
「今……ウィスタリアと言ったのか?」
煉獄から唖然とした声が漏れる。
「まさか、参加者にAもいるのか?」
煉獄の声が無線から響く。
「ある……、ウィスタリアのAちゃんの名前が。って、煉獄、彼女知っているのか!?」
「すまない宇随!一度無線を切るぞ!」
煉獄がそう言うと、プツンと無線の音は途絶えたのだった。
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favo(プロフ) - 柚葉さん» 柚葉さん!いつも声かけてもらい、本当に元気をもらえました、ありがとうございます!素敵な設定なんて言ってもらい私も嬉しかったです☆もし新作できた際にまたお会いできるのを楽しみにしてます☆ありがとうございました! (2021年8月26日 17時) (レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 完結おめでとうございます。炎柱様が消防士!素敵な設定でした。他の柱の方も登場し、連帯の強さも柱時代と同じだあって、思いました。楽しい作品、ありがとうございました!!新作も楽しみにしています(^.^) (2021年8月26日 14時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
favo(プロフ) - tubinさん» tubin様、コメントありがとうございます!とても嬉しいです!引き続き頑張りますので、またどうぞ宜しくお願いします☆ (2021年8月23日 15時) (レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
favo(プロフ) - 柚葉さん» 柚葉さん☆コメントありがとうございます〜!そう言っていただけて私も嬉しいです!ありがとうございますm(_ _)m☆ (2021年8月23日 15時) (レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
tubin - すごくおもしろかったです!! 無中になって読んでました!! 続きがすごく楽しみです!! 応援してます!! これからもがんばってください!! (2021年8月23日 14時) (レス) id: 73a03e30c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:favo(ふぁぼ) | 作成日時:2021年5月19日 13時