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33. ふたりの思いは一つへと ページ33

お風呂からあがり、Aと夕飯を済ませる頃には雨はほとんど降っていなかった。



日もすっかり沈み、鴉の要の姿はここから見えない。



おそらく木の影に隠れて休んでいるのだろう。



先ほど、夕飯を片付けるAに声をかけた。



仕事が終わったら、俺の部屋にきてほしいと。



Aは照れながら「はい」と言って顔を紅葉のように赤く染めた。



彼女が側を通ると、艶やかな花の甘い香りがする。



お膳を下げるAの後ろ姿を見つめながら、胸の奧がぎゅっと締め付けられるのを感じた。



清楚な可憐さで奥ゆかしい様は、女性特有の儚さを醸し出す。



たおやかで美しい女性だ。



でもAは、簡単には折れないしなやかな芯の強さをもち合わせている。



熱いものが内側から沸き上がった。



A、



今日、君をこの手で



抱いてもいいだろうか。



春の甘い夜風が、部屋を包んだ。



◆◆◆◆◆◇◇◇◇◇



私は片付けを済ませて、お風呂で汗を流し、浴衣に着替えた。



煉獄さんから部屋に来るようにと言われてから、正直緊張している。



鏡の前に立ち、自分の姿を見つめた。



自分の髪を指でゆっくりすく。



黒いまっすぐな髪は、サラサラと指の間をすり抜けた。



煉獄さんに出会って、見えるものすべてがキラキラ煌めき、生きとし生けるものに感謝できる愛に溢れた感覚に陥る。



会った時間は関係なく、私の中は煉獄さんでいっぱいだ。



あの炎のように燃える髪も、瞳も、心も、私を掴んで離さない。



彼になら私のすべてを捧げたい。



もっと、煉獄さんを知りたい。



胸の奧で早鐘が打っている。



きゅっと唇を結ぶと、ゆっくり煉獄さんの部屋に向かったのだった。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , ハッピーエンド   
作品ジャンル:恋愛
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favo(プロフ) - にこさん» にこ様、最初から最後まで応援していただきありがとうございました☆そう言って頂けて私も嬉しいです(*´▽`*)ありがとうございます!短編集もまた書けましたらお知らせしますので、またどうぞよろしくお願いします☆ (2021年5月21日 8時) (レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - 完結おめでとうございます!お疲れさまでした(^^)すごくよかったです!!とにかくよかったです!!温かくて愛の溢れる作品でした★短編のほうも楽しみにお待ちしてます!これからも応援してますので頑張って下さい。新作も読ませていただきますね♪ (2021年5月20日 12時) (レス) id: 4f5310af0f (このIDを非表示/違反報告)
favo(プロフ) - 衣世さん» 衣世様、最初から最後までたくさん応援してもらいありがとうございました!元気をもらい、無事完結できました笑(*´▽`*)また更新した時はどうぞよろしくお願いします☆ありがとうございました! (2021年5月17日 18時) (レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
衣世(プロフ) - 完結おめでとうございます!二人とも幸せで良かった(^○^)短編集も楽しみにしてます! (2021年5月17日 18時) (レス) id: 1ea4fe96cf (このIDを非表示/違反報告)
favo(プロフ) - 柚葉さん» 柚葉様、コメントありがとうございます!本当に煉獄さんは生きていてほしいと思いました!私の中には生存ifしかありません笑(*´▽`*)新作、また読んでいただけますと嬉しいです!ありがとうございました☆ (2021年5月17日 18時) (レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:favo(ふぁぼ) | 作成日時:2021年4月2日 0時

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