20. 蝶のとまる先 ページ20
俺らが宿についた頃には、男が三人倒れていて、煉獄に抱きしめられながら泣いている例のお嬢ちゃんがいた。
見たところ、どうやら間に合ったようだ、良かった。
あ〜あ、派手に部屋のドアを壊したな。
「こいつらだな、煉獄、悪さしていた鬼殺隊ってのは。」
「そうだ、今回の任務で追っていた三人だ。」
以前から鬼殺隊の中に自分の地位と立場を利用して、悪さをする隊員がいると情報が入り、密かに探っていた。
その被害が藤の花の宿で頻発しており、怪我人も出ていた為その者達を特定、現場を捕らえる任務を今回煉獄が買って出たのだ。
「んで、三人とも死んだか？」
「うふふ、竹刀で人は簡単に殺せませんよー。」
そう微笑みながら胡蝶が俺の隣にヒラリと近付いた。
その側で胡蝶の蝶が一匹優雅に飛んでいる。
なるほど、三人は日輪刀を握っているが、煉獄が持っているのはただの竹刀だった。
よくこれで竹刀から火の粉を飛ばせるもんだ。
ふと蝶が、煉獄の肩に止まった。
ゆっくりヒラリと羽を一度動かしたあと、またヒラヒラ飛んでAの頭にゆっくり止まったのだ。
「あらあら！」
胡蝶が目を輝かせた。
「この方ですね、煉獄さんの想い人は。」
胡蝶が嬉しそうにフワッとAの横にしゃがんだ。
「私は胡蝶といいます。あなたがAさんですね、お怪我はないですか？」
鼻をすすりながら、こくんこくんとAが頷くと、ニコッと微笑んだ。
「良かったです、念のためお怪我した時には治療にと煉獄さんにお願いされていたのですが、問題なさそうですね。」
「宇髄、胡蝶、世話をかけたな。」
煉獄が頭を下げた。
長かったが、これで今回の任務は完了だ。
「じゃあ、俺達は伸びた三人を連れていく。
お前はお嬢ちゃんの側にいてやれ、あとの処理は任せろ。」
煉獄がうむと頷くと、三人を担いで胡蝶と宿を出た。
煉獄の鴉が見守るように木の上にとまっている。
「煉獄のやつ、宿のお嬢ちゃんとうまくやるといいな。」
そう呟くと、
「大丈夫ですよ、煉獄さんとAさんなら。」
胡蝶が蝶を指の先に乗せながら嬉しそうにフフっと笑った。
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favo(プロフ) - にこさん» にこ様、最初から最後まで応援していただきありがとうございました☆そう言って頂けて私も嬉しいです(*´▽｀*)ありがとうございます！短編集もまた書けましたらお知らせしますので、またどうぞよろしくお願いします☆ (2021年5月21日 8時) (
レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！お疲れさまでした(^^)すごくよかったです！！とにかくよかったです！！温かくて愛の溢れる作品でした★短編のほうも楽しみにお待ちしてます！これからも応援してますので頑張って下さい。新作も読ませていただきますね♪ (2021年5月20日 12時) (レス) id: 4f5310af0f (このIDを非表示/違反報告)
favo(プロフ) - 衣世さん» 衣世様、最初から最後までたくさん応援してもらいありがとうございました！元気をもらい、無事完結できました笑(*´▽｀*)また更新した時はどうぞよろしくお願いします☆ありがとうございました！ (2021年5月17日 18時) (レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
衣世(プロフ) - 完結おめでとうございます！二人とも幸せで良かった(^○^)短編集も楽しみにしてます！ (2021年5月17日 18時) (レス) id: 1ea4fe96cf (このIDを非表示/違反報告)
favo(プロフ) - 柚葉さん» 柚葉様、コメントありがとうございます！本当に煉獄さんは生きていてほしいと思いました！私の中には生存ifしかありません笑(*´▽｀*)新作、また読んでいただけますと嬉しいです！ありがとうございました☆ (2021年5月17日 18時) (レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：favo（ふぁぼ） | 作成日時：2021年4月2日 0時
