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カレンが教会から出ていった後、部屋にある時計を見て桂は気づいた。
今は深夜１時、そして且つ錬に何も連絡してない、と。
急いで弟に謝罪と現在の状況を軽く説明するメールを送り、そして帰る支度をする。
カレンには悪いが、明日また来ればいいし、体が怠いのは変わらないので明日の学校は休むつもりだ。
軽い置き手紙を書き、ベッドの横の小机にそっと置く。ベッドを整え窓を閉めて部屋を出た。
出口を探し、少し罪悪感を感じながらいくつもある部屋を、一つ一つ見ていく。
すると、一際重厚な扉のある部屋を見つけた。多分この扉を開けたら玄関に通じるのだろうと思い、扉をゆっくりと開けた。
そこは玄関では無かった。
しかし、部屋の中から不思議な風が流れ込んでくるような気がした。体に張り巡らされたナニカの脈のようなものと反応しているような……
唐突に右手に鋭い痛みが走る。
ばっと手を見るとそこには変に整った痣のようなモノがあった。
傷にしてはカタチが良すぎるし、擦っても消えない。
諦めて、部屋の中を見渡す。
部屋はカーテンで閉めきられていて、床の真ん中には綺麗な魔法陣があり、青白く光っていた。
その横には、分厚い本。
その本に惹かれ、かなりの罪悪感を感じながらも桂はその本を開いた。
ー
第四次聖杯戦争。
聖杯を求め７騎の英霊、７人のマスターである魔術師が闘いあう。勝者、
マスター 衛宮切嗣
サーヴァント アルトリア・ペンドラゴン
聖杯の泥により、冬木大火災が起こる。
第五次聖杯戦争。
聖杯を求め７騎改め８騎の英霊、７人のマスターである魔術師が闘いあう。勝者はいない。
聖杯、消える。
………聖杯の、泥？
冬木大火災……
家にある手記に、書いてあった。
聖杯から溢れた黒泥により、街は火に呑まれた、と。
先程の泥が頭をよぎる。
ーーもしや、アレが聖杯の泥？
しかし聖杯は消えたのではなかったのか？
だがとにかく、アレを放っておくとこの街や私の住む街が呑まれるかもしれない。それは、それだけは。
とめる。それだけはダメだ。
私の住む街に住む人達、友達、学校、
そして弟。
父と母はもういない。
最後の肉親は弟1人だけ。
本来あの時消されていたはずが、生かされた私なら何かが変えられるかもしれない。
あの泥を止め、弟を守る。この街で"今を生きる"為。
あの手記は父の物。父は魔術師で、私も実はな父の刻印を受け継いでいる。
やってみよう。私も魔術師だ。
聖杯の泥を、聖杯ごと消す。
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にに(プロフ) - ありがとぉう！！私、頑張る!!!!!! (2021年8月25日 17時) (
レス) id: aa61a44260 (このIDを非表示/違反報告)
ひらめ(プロフ) - もけぺんさん» 面白いです!!これからも応援させていただきます!!!! (2021年8月25日 17時) (レス) id: da5ae24658 (このIDを非表示/違反報告)
もけぺん - そうですよね……言峰さんとか天草くんとか……Fateだとなんか暗いところにいるイメージします笑 (2021年8月24日 14時) (レス) id: aa61a44260 (このIDを非表示/違反報告)
あいでっと(プロフ) - 神父って怖いイメージあるよね… (2021年8月24日 7時) (レス) id: 81182bc18e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺんぎん | 作成日時：2021年8月24日 6時
