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桂
「英霊は現界した時に、聖杯からある程度の知識を与えられます。聖杯に関することや現代で暮らすのに必要な事など。
ですが、与えられた知識の中に聖杯の泥についてはありませんでした。」
と天草くんが続けて言った。
私はどう説明すればいいか少し考え、ゆっくりと話し始めた。
「聖杯の泥っていうのは、その名の通り大聖杯に満ちる泥のような"呪詛"。人々の怨念やら歪んだ願いやらの悪性情報の宝庫みたいなものです。
人はそれに触れると、耐えきれずに消えてしまうとか、サーヴァントによっては悪性情報に染まってしまうとか……それ程に強大な力を持つ呪い、それが聖杯の泥です。」
私の説明に対し、天草くんは深く考えていた。そして、何かを決意したかのように顔を上げ、
「………私も、かつて聖杯戦争に参加したことがあります。」と告げた。
驚いた。まさか聖杯戦争を体験していたとは。いつだったのだろうか。
「ですが、その時は聖杯の中に泥など、まして呪いなど無く、聖杯はただ願いを叶える願望器としてありました。
……聖杯に何があったのですか？」
第四次聖杯戦争の時は既に聖杯は穢れていた。ならば天草くんが参加したというのは第三次以前か。でもまずは、
「カレンさんから聞いたのと、父が書いた手記からわかったのですが、聖杯の泥は…第三次聖杯戦争の時に生まれたようなのです。」
説明をしなければ、と思いまずは概要を告げ天草くんを見たとき、彼は目を見開いていた。
あっこれこの人第三次に参加してたのね。と解ってしまうレベル。
彼が何も言わないのでそのまま説明を続けていく。
「第三次聖杯戦争で、聖杯戦争の御三家の一角アインツベルンは、本来喚ばれる事の無いエクストラクラス、アベンジャー"アンリマユ"を召喚しました。ですが彼は序盤で敗北してしまい、聖杯へ吸収されました。ですがそれがいけなかった。
アンリマユとは、人類悪、つまりは呪いや怨嗟といった人々の歪んだ悪性情報の塊。それが聖杯に融合したことにより、聖杯すらも悪性情報に染まってしまいました。
そして、聖杯から何らかの影響で零れ落ちてくる呪い、悪性情報…ーーそれが聖杯の泥です。」
と締めくくる。長かった。
そういえば、カレンはアンリマユ喚んだとか言ってたな…えっ大丈夫なのだろうか。戦力としても、聖杯的にも。
ふっ、と天草くんの方を覗くと、彼は絶望したような表情を浮かべていた。
「つまり……アインツベルンに召喚されたのは、私では無かった、と…？」
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にに(プロフ) - ありがとぉう！！私、頑張る!!!!!! (2021年8月25日 17時) (
レス) id: aa61a44260 (このIDを非表示/違反報告)
ひらめ(プロフ) - もけぺんさん» 面白いです!!これからも応援させていただきます!!!! (2021年8月25日 17時) (レス) id: da5ae24658 (このIDを非表示/違反報告)
もけぺん - そうですよね……言峰さんとか天草くんとか……Fateだとなんか暗いところにいるイメージします笑 (2021年8月24日 14時) (レス) id: aa61a44260 (このIDを非表示/違反報告)
あいでっと(プロフ) - 神父って怖いイメージあるよね… (2021年8月24日 7時) (レス) id: 81182bc18e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺんぎん | 作成日時：2021年8月24日 6時
