Fate/existence

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春野市舘海町 とある家

『続いてのニュースです。またも、行方不明者が増加しました。昨晩、三歳市新町にて60代男性が行方不明となりました。警察によると、男性は新町にある教会に所属する神父ということでした。警察では今情報を公開しており、目撃情報を集めています。』


「朝っぱらから物騒なことを……これ今月に入ってから何件目よ？もう軽く10は超えてるわ」

髪を長いポニーテールにした女子が朝食のパンにがっつきながら言う。

「んー、知らね。べっつに朝からニュースやってんだからしょうがねぇだろ。つかねーちゃん早く食べ終われよ遅刻するぞ」

と適当そうに返す弟。

「新町って家の隣町だし少しは怖いじゃない。


………遅刻しちゃう急がないと!!!錬チャリ乗せてって！お願いぃい」

れん、と呼ばれた弟は嫌そうにしながらも
「乗せてったるから早くしろ。僕まで遅刻するし」

と姉を促す。



学校前に着き、姉が自転車の後ろから飛び降りる。
「私今日三歳の新町図書館行ってくるから!!少し帰るの遅くなるから晩ごはん先食べといて!錬は学校遠いから部活して帰るなら丁度同じ時間帯に家に着くかもね」

弟は目を剥いて
「はぁ!?新町行くのかよ……夜までいるつもりか、めんどくせぇな
今朝のニュース見たろ行方不明ってなったらどうするつもりなんだよ」


「まあ気をつけるわ、大丈夫。じゃ、また後でね！チャリありがと！！」

と言い、姉ーー桂は校舎へと走っていった。









「さ、僕ももう砂沢高いかねぇと遅刻するし、飛ばしてくか。


今日ねーちゃん夜まで帰ってこねぇんだよな。


……はぁ、今日は控えめにしとけよ…



　 ………なぁ、ーーーー？ 」

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