Fate/daybreak flowers (ページ38)

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崩れ落ちた火蓋　16 ページ38

「ああ、結構前からな。あと逆だ逆」
反対の空間からすっとバーサーカーが現れ、呆れながら言った。

「あらそう。私魔術自体苦手だから適当に言ったのだけれど」

「性格的素養はあるのにな」

「まあそこは認めるわ」

クリスタが毅然とした態度できっぱりと告げる。

「認めちまうのかよ。にしてもお前があんなこと出来るのには驚いたな。もうありゃ別人だろ」

バーサーカーが半笑いで茶化しながらもクリスタを皮肉る。

「口うるさいわね。そんなことよりも呼ぶからには用件があるの。黙って聞きなさい」

クリスタがイライラしながら言った途端、バーサーカーは静かになり小さく頷いた。

その様子に軽くため息をつき、歩くのを止めバーサーカーの方を向く。

「サーヴァント一基、落としにいくわよ」

光なき澄んだ瞳で強く言い、歪んだ表面上だけの笑みを見せる。

「そいきた。俺を使うってんならそんぐらいはしてくれねぇとな」

バーサーカーは狂戦士のような笑みで浅く笑い、覚悟を負いすぎて歪みきったクリスタを見て再度笑った。

彼が笑う理由が彼女には理解できず、ただただ疑問を呆れに転換して辟易することしかできなかった。