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兆しはなく 13.5 ページ22
人の紡ぐ歴史というのは酷く脆弱だ。
干渉しないだけで著しい進歩を遂げ、潰え、また進歩する。
ある人間は仮説を建てた。
"この世界はクトゥルフが眠っているほんの僅かな期間に繁栄したに過ぎない"と。
人は無理解を拒否し、自分達の通用する知識を通して理解することで恐怖をなくす。
自分達の知識が、ルールが通用しないのであればそれに対抗しうる存在を生み出す。
若しくは崇めることにより危害を被らないようにする。
前者の生み出されたものは無辜の力によってあるものとして認識され、後者もまたその認識を後押しする。
そんな押し付けによって生まれた"唯一恐怖に対抗できるもの"がアサシンだった。
自らの過去を知り得るものは少なく、自分もまた旧きものを演じる必要があった。
そんな彼が無理矢理聖杯戦争にねじ込み入ったのはたった一つの理由だった。
"―過去の自分と今の自分を切り離す"
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作者名:菫青 | 作成日時:2019年8月26日 22時