今日:8 hit、昨日:11 hit、合計:1,940 hit
小｜中｜大
兆しはなく 6 ページ14
サーヴァントが最も優位に、そして楽に勝てる方法。
それは史実における多少の誇張表現を応用し、影響下においての戦闘であり、志藤はまさしくその疑問に当たっていた。
「セイバー、その格好って街中だと目立たちませんか？」
騎士というものは仕えるもの、守るべきものがあるからこそ真価を発揮できると捉え、であれば人のいるところが良いと考えたのが一つ。
もう一つは、ただ単に私服があった方が楽そうだという安直な考えから来ていた。
志藤はそれなりに高めだが、それでもセイバーの身長に惜しくも及ばず丁度良い服もない。
「…否定は致しません。ですが、あまり支障はないかと」
「いやでも全体的に騒がしいといいますか、光ってるといいますか…」
言葉を濁して別に限りなく傷つけないような表現を見つけるために脳内検索をかける志藤。
セイバーも彼の意図を察して適切な言葉をかけられるように考え、微妙な空気が数秒流れた。
「つまるところ眩しいと」
僅かながらも先に発言したのはセイバーであり、ぼかそうとした志藤の能力は見事無駄になった。
「そうですけど米を炊いたときにできる膜に包んでください」
「…？」
軽いキメ顔でかなり回りくどい表現によって伝える。
笑いのツボ云々よりも伝わりにくく拾われない、理解されないボケの問題になる。
セイバーは呆然と硬直しており、それでも何とか主人のために気の効いた一言を探そうとしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：菫青 | 作成日時：2019年8月26日 22時
