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参謀は拒絶する ページ21

Aside



森「噂が現実になったよ。太宰くん(幹部)が行方をくらませた。何か知ってることは?」




ミミックの一件が片付いた

ジイドは死に、織田さんも死んだ

そして太宰が出奔した


私は宣言通り一切手を出さなかった

それについては首領から許可を貰っている

だけど、こうして招集がかかってしまった…

何か知ってることだって?

私が太宰の考えを理解できるわけが無い




A「ご自身に身に覚えはありませんか?」




口が過ぎただろうか

一瞬そんなことが頭をよぎったが、首領は息を漏らして笑っただけだった



森「手厳しいね。まぁ…去ってしまったものは仕方がない」




帰ってくるのを待とう。首領は静かにそう零した


戻ってくるだなんて本当に思っているのか

首領の考えも太宰と同じくらい読めない



森「話は変わるけど、君に幹部昇進の話が持ち上がってる」


A「辞退させてください」


森「即決だね。理由を聞いても?」


A「単純な話、私には向きません」


森「説明不足だよ」


A「…私より中也を上に据えるべきです。今後のことを考えれば尚更」



私が幹部の器じゃないことなんてわかっているはずだ

太宰の後釜になんて収まれないし、戦闘能力があるわけでもない

幹部にするなら中也が妥当だ


絶対に受けない


そんな固い意志を込めた視線で首領を見上げると、わかっていたように口角を上げていた

どうやら首領の目的は別にあるようだ




森「君を慕う部下がいるね。たしか…」


A「龍頭抗争の時に任された人達です」




鈴木さんをはじめ、僅かに生き残った構成員たち

彼らは何を思ったのか、抗争後に私の直属を志願した

それが意味することは、私の操り人形になるということだ

私が立てた作戦(すじがき)を一挙手一投足違えずに実行するということだ

容易なことではない

それでも彼らは受け入れ、今日までそれをこなしてきた

十数名に満たない人数だが、全員信頼に足る人物だ


そんな彼らの話を出して何が言いたいのか

静かに待っていると、首領はゆっくりと口を開いた




森「幹部の件は取り消そう。その代わり、参謀総長の座にはついてもらうよ」


A「申し訳ありません。首領。…その件も断らせてください」

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琥珀恋歌(プロフ) - え、更新停止ですか!?すっごく面白いんですけど!!えぇー、残念です。また、時期が空いてでも更新してくだされば嬉しいです! (2021年9月12日 22時) (レス) id: 7cd883aad7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エバ。 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年7月3日 0時

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