Fascination × Kazuma Kawamura

Fascination × 14 ページ14

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Kazuma side.








スーパーに行って、Aと笑いながら居るだけなのに


ざらついた日常を忘れるようだった





歌が聴こえない、なんて


そんな人いるのか、なんて



俺の仕事は歌うことだから


聴いてもらわなきゃ困るのに。





明日からまた地方へツアー


Aの耳がその間に治らないか、なんて思ってしまう




パッキングをしながら、そんなことを考える






まだ３ヶ月、Aが来てから３ヶ月しか経ってない


なのに、どうしてだろう。




彼女に惹かれている自分がいる。





俺が歌を聴かせてやる、


樹にとられたくなかった、





その裏に隠された俺の心、


彼女は気付かない。









壱馬「なんやろなぁ、翔平、」




翔平「珍しいですね壱馬さんが考え込むの」




壱馬「俺だって考えることあるわ(笑)失礼やなぁ」




翔平「失礼致しました」





ネクストの３人はまだ帰ってこない


俺の弟、慎も帰ってこない


だからもうひとりの弟、翔平






壱馬「翔平は？パッキング終わったん？」




翔平「いえ、まだ何も」




壱馬「いや(笑)いえ、じゃないから(笑)」




翔平「呼んだの壱馬さんじゃないですかー」




壱馬「そうやったわ(笑)してきていいよ」




翔平「してきます。陣さんに怒られるのが目に見えるので」








ツアー終盤戦


地方から戻ってきたら千葉公演



そして、ファイナル



長くやってきたツアーももう終わりだ。




初の単独ツアー


寂しい気持ちと次のツアーへわくわくする気持ち





音楽関係のことしてなきゃ


歌が聴こえなくなるなんてこと、ないよなぁ





そしたらAは音楽関係のことやってた？




３ヶ月、まだ知らないことばっかり。









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翔吾「今日風呂の前に翔平と一回合わせるからA見て？」




A「本番前にそんな詰めるの？」




翔吾「１週間空いて合わせられてないからさぁ、」




A「１週間で戻っちゃうもん？」




翔吾「戻っちゃうもん。」




A「いいよ、かわいいから見る」








は、意味わかんな(笑)



早く寝るんだろうけど

夜まで詰める翔吾と翔平は


今回のツアーで大事な役割についていて




かわいいから練習をAが見守るってのは



ちょっとよくわからんけど。








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