8話 ページ9
水位がだいぶ上がってきて
ただの水のようだったのに今はドロドロした不気味な泥に変わってしまっている
あー...頭ぼーっとしてきた
言霊操術を下手に使えば自分まで灰になってしまう。
考えたもんだねぇ。
これが出来るのも下の階の雑魚共がいたから。
やっぱり操っていたんだ。
『はぁーこれはあんまり使いたくなかったんだけど...』
腕をかざして唱える
【妖術・雲散霧消】
呪力に織り混ぜるだけだった妖力を全開に。
雲散霧消とは雲や霧が風で散ってしまうように物事が消え去ってしまうこと。
その意味とは反対に
妖力を流し込むことで相手の呪力、妖力を相殺する。
悪を悪で滅ぼすように。
相手より多くの妖力を流し込んで内側からじわじわと侵食されて消滅する。
足元の水は引き、障気も雲散霧消でかき消された。
そして目の前には先程の呪霊に飲み込まれてしまっていた妖達で溢れ帰かえっていた。
雲散霧消を使ったことで俺の妖力が少し流れてしまったのだろう、飲み込まれていた妖の一部は俺の妖力を吸って生き残ることができた。
じぃーっと見つめると中には俺と契約を交わした奴ちらほら見える。
由(より)まで捕まってんじゃん
『はぁ〜なにしてんだか。由、一ヶ月は俺の血無しね。』
[はぇ、そんなぁ...]
由は俺の言葉を聞くと情けない声をあげた。
『まぁ、あの呪霊は頭が良かったし飲み込まれてしまうのも仕方がないが君本来の力があれば余裕だろ。元は妖喰いだったくせに。』
先に由に妖力を流し込み回復させる
[だってぇ]
由の文句を聞きながら他のあ妖にも同じ施しをすると他の妖達もむくりと起き上がった
[助かったぞ人の子よ。感謝する]
[おや、主様!お久しぶりでございます]
[おぅ、これはこれは、かの蓮水家の坊やではないか]
[ここはどこぞ]
おい、全員一気にしゃべるな
俺は聖徳太子じゃねぇ。
妖は基本自由である。それ故のカオスな状況を目にして頭を抱えたくなった
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結城伊織(2号)(プロフ) - hutoさん» コメントありがとうございます!まさか一日目でコメントが頂けるとは思わず驚いている次第です...ゆっくりですが頑張って更新しますのでこれからも蓮水をどうぞ見守ってやってください。 (2021年2月28日 11時) (レス) id: 35497234a0 (このIDを非表示/違反報告)
huto(プロフ) - これから更新楽しみにしてます!頑張ってください!お気に入り登録失礼します (2021年2月28日 0時) (レス) id: adbf76b9c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:結城伊織 | 作成日時:2021年2月28日 0時