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slow-流れ- ページ4
ひょんな事から、入社
小学生に入社ってどうなのよ、って
今なら言いたい
1996年5月入社
それから1年が過ぎた頃
《こんな事、聞いてない！！！》
《踊れるわけない！！》
《好きでしてるわけじゃない！！》
口を開けば愚痴、愚痴、愚痴
練習生、そんな位置付けの中で
私は戦っていた
あの日、ハンカチなんか拾わなければ
こんな事になっていなかっただろうに
「悪い話ではないと思います。」
「全面的に保証いたします。」
欲にまみれた言葉なんてイラナイ
当時は、お金にも余裕はなく一般の
キャスティングでは入社は無理
なはずだった
だが、善意なのか同情なのか
あの日以来
おじさんは度々、父と会っていたようで
「娘さんに夢を託しませんか？」
その話の裏はお金にも関わらず
今の生活を打破しようと考えた父は
ーーー娘をよろしくお願いしますーーー
その決断に辿り着いたのだ。
《私はどうなるの？》
声にならない言葉がでた
ー有名になれば母さん見てくれるかなー
そう父が優しく私に言ったのだ
淡い期待を抱いた
また戻れるかもしれない
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作者名：fany | 作成日時：2015年9月29日 21時
