listen-人- ページ26
あれから
ジェジュンとは変な関係
多分、お互い寂しさを埋めるため
大切な事は言わない
ただ、愛してる。それだけ
17歳、多感な年頃を迎えていた
ーーーーーーーーー2003年
がシャンっ！！
ーーおい！ファンっ！ーー
室長の言葉も無視して
練習中に抜け出した
無性にイライラしたのだ
スランプ…なのかな私
〜〜♪
ピアノがなってる…
この曲…
Time after time
やだ、涙が出そう
体は音のする方へ、流されていった
その先には
え？
私を捉える視線
不自然なぐらい、冷静な
《ユチョン……？》
「A、会いたかった…」
事務所の応接室を挟んだグランドピアノ
驚きすぎて、ふらつき鍵盤に手をついてしまった
低音のするどい音が鳴り響く…
「ちょっ……おい…汗」
ざわめきが聞こえる
誰か来てしまう
《！》
手を掴み中庭へ
無言
「綺麗になった…」
何、アメリカンジョーク？
「会いたかったんだ…」
私だって会いたかった
《ユチョン…ほんとにバカね》
出会った頃から、どこか抜けてたけど
まさかここまでとはね
抱きしめられたからだ
久しぶりすぎる感触
なのに、頭によぎったのは
ーージェジュンーー
「ふっ、別の誰か考えただろ」
ユチョンのくせに
これだから、困る
「ここまで来た、お前を追って」
嘘…
「そんな驚くほど？覚えてないの？」
忘れるわけないじゃん
《もう、たくさん言いたい事
あり過ぎてうまく話せないよ…》
くすっ、あはははは
ユチョン
また笑ってくれるのね
私のそばで
ここまで来たからには
負けないんだから
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作者名：fany | 作成日時：2015年9月29日 21時
