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3話 ページ4

〜過去編 3《夜 side》〜



仕事先の楽屋で見ていたニュース


そこで見つけた二人の名前


え?


うそ.....だよね.....?



何かの間違えであって欲しいと思いながら


スマホに手を伸ばし彼女に連絡をした



夜「....................」


現実はなんて残酷なんだろう.....


テレビで見た名前は彼女の両親の名前だった



仕事が終わりAに聞いた場所へ急いで向かった


中に入るとお通夜が始まる前で


彼女を探す.....



見つけた先にいた彼女は気丈に振舞っていた


涙ひとつ見せずに.....




夜「A?」


そっと声をかけると彼女はゆっくり振り返った


A「夜さん...」


振り向いた彼女の顔は白くて疲れていた

今にも消えてしまいそうだ...


それでも参列者の相手をしていた



凛「夜さん.....」


泣き腫らした真っ赤な瞳の凛と澪


俺は二人を抱きしめた


強く.....強く.....



それからお通夜が終わり参列者を見送る三人



俺は黒月さんに連絡をして明日の仕事を休ませてもらうことにした


Aの側に居てあげたかったから.....

このまま一人には出来ないと思った.....から


………………………………………………………………


翌日、葬儀も終わり家に戻って来て


凛と澪は泣き疲れて寝てしまった


夜「A?.....はい」


お茶をいれて彼女に渡す



彼女は帰って来てからずっとお仏壇の前に座り
笑顔で写った二人の写真を眺めている


A「夜さん.....ありがとうございます」


そう言う彼女はとても弱々しく見えた



夜「ねぇA.....泣いていいんだよ」



ずっと気を張っていたためか涙を流す事をしなかった
彼女にそう言ってそっと肩を引き寄せ抱きしめた


A「うっ.....」



一度溢れ出た涙は止まることを忘れたかのように
次から次へと溢れ出し俺のシャツを濡らした


A「夜さんっ...夜さんっ...」


彼女の手は縋るように俺の服を握り
抱きしめた体は小さく震えていた



夜「A.....辛かったね.....よく頑張ったね.....」


彼女の背中を優しく摩って、彼女の涙を受け止めた



この時俺は.....


震える体を抱きしめこの先どんな事があっても...


Aを守ると.....幸せにしたいと.....


そう決めたのだ.....


〜過去編 終わり 〜

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設定タグ:ツキウタ。 , 長月夜   
作品ジャンル:恋愛
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葵優(プロフ) - snowさん» snow様初めまして!私も夜くんが大好きで、まさに!優しい気持ちになれるのが私の中の夜くんのイメージだったので、そう言ってもらってとても嬉しいです!感想頂きありがとうございます! (2017年10月7日 20時) (レス) id: 2d0b063b71 (このIDを非表示/違反報告)
snow(プロフ) - 初めまして♪楽しく拝見させて頂きました。一気に読みました。夜君、大好きで、すごく優しい気持ちになれて、素敵でした。これからも頑張って下さい。 (2017年10月6日 9時) (携帯から) (レス) id: bc61ae6263 (このIDを非表示/違反報告)
葵優(プロフ) - リオさん» リオ様。ありがとうございます!更新遅いかもしれませんが完結出来るよう頑張りますね! (2017年9月3日 21時) (レス) id: f95d921ba4 (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - 続きがとても気になります!!更新楽しみにしてます!! (2017年9月3日 18時) (携帯から) (レス) id: 32df41d3f9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葵優 | 作成日時:2017年9月3日 1時

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