守りたいもの

27話 ページ28

《夜 side 》


メイク「夜さん、おめでとうございます」


夜「ありがとうございます...」


真っ白のタキシードに着替えてメイクをしてもらって


夜「この事...スタッフの皆さんも知ってたんですか？」


メイク「はい。写真集の打ち合わせの時に...
始さんと隼さんからお話がありまして。

マネージャーのお二人が是非にと...
お二人の方が気合いが入ってましたね」


夜「黒月さんと月城さんが？」


メイク「はい。写真集の打ち合わせよりも長かったですよ」


ふふふ...と笑われて。


メイク「夜さんには秘密で...と、念を押されました」


夜「そうだったんですね」


メイク「緊張されてますか？」


夜「はい...」


メイク「きっとAさんも同じですよ」


夜「そうですね...」


メイク「さぁ、世界一かっこいい新郎様の出来上がりです」


皆さんにお知らせして来ますね。

そう言って部屋から出て行ったメイクさん



一人ぽつんと椅子に座って窓の外を眺めて


...



俺はあの日決めたんだ...

泣き崩れるAをこの手で抱きしめた時に...

俺の一生をかけてAを守ると...

幸せにすると...

...


自分の両手を見つめて


...



するとコンコンとドアをノックされて


大「こちらです。どうぞ」


黒月さんが案内してきたのは


父「よう！夜！」


夜「父さん！母さん！」


母「まぁ！我が息子ながら...かっこいいわね！」


父「夜...なかなか男前じゃないか！
父さんの若い頃にそっくりだな」


肩に手を置いて


母「夜.....おめでとう」


夜「二人ともありがとう...でもどうして？」


母「陽くんから招待状がきたのよ。

あなた達式は挙げないって言ってたから...

嬉しくて嬉しくて...」


父「招待状握りしめて泣いてたもんな。

陽くんがお前には内緒だから絶対に気づかれるなって

連絡があってな...念を押されたよ」


夜「.....陽.....そうだったんだ...」


父「...いい仲間をもったな...」


夜「...うん...」



ドアをノックされて


スタッフ「失礼します。
Aさんの準備が整いましたので、
チャペルの方へご移動お願いします」


夜「はい」


《夜 side end》

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