コウモリの知らせ ページ8
颯太side
日は既に暮れており、辺りは夜の闇に覆われてシンと静まりかえっている。ふと空を仰いでみると、皮肉なほどに大きく綺麗な満月が人が立ち入らないこの森をぼんやりと照らしていた。
颯太「今日も収穫はなし、か･･･」
FANTASTICSが本腰を入れてAの捜索にあたったのが数週間前。人の動きを読み取ることに長けている僕を中心に、僕が気になった箇所を他のメンバーが確認するという方法で動いていたが状況は芳しくなかった。
颯太「A･･･。あいつらに酷い目に遭わされてないかな･･･」
最後にBTSに連れて行かれるAの悲しく笑うあの表情を思い出す度に、どうしようもない後悔に襲われる。
あんな残酷な奴らの餌になるのはとてつもなく恐ろしいはずなのに、Aは慧人が殺されるのが嫌だと言ってBTSに大人しくついて行った。
“そうすれば慧人を守ることが出来るし、下手に僕が先走って最悪の事態になるのは避けられるから”と。僕の能力で彼女が考えていることが、痛いほどに伝わった。
確かに誰も死ぬことがないという点を考えれば“最善の方法”だったかもしれないけど･･･。もっと他に方法はあったんじゃないのかと、未だにAを救えなかったことに僕は悔やんでいた。
颯太「っ、何･･･。って、コウモリ？」
突然頭に感じた柔らかい衝撃に我に返ると、手のひらサイズほどの小さなコウモリが僕の周りを忙しなく飛び回っていた。コウモリは僕に何か言いたそうにキーキーと鳴いている。
ふと、僕はそのコウモリの足に紙が巻きつけられていることに気づいた。
颯太「これは、手紙･･･？」
手紙の存在に気がついた僕に気を遣ってか、コウモリは僕の手のひらに収まり手紙を取りやすいように仰向けに転がった。コウモリを傷つけないように慎重に外し、ゆっくりと手紙を広げていく。
一体誰からだろうと思いながらその手紙の内容を見た瞬間、さっきまで抱いていた鬱屈とした気持ちがどこかへ飛んでいくのを感じた。
颯太「･･･！他のメンバーにもこのことを知らせないと･･･！」
手紙の内容に驚愕しながらも、僕はすぐさま仲間に緊急招集をかけたのだった。
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萌 - 続き見てたいです。 (9月4日 16時) (
レス) id: 3f0e2c3cfb (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 続き楽しみにしてます (2022年6月20日 12時) (レス) @page32 id: 411e2cf0cf (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - お久しぶりの更新ですね(;_;)/~~~現在私はスノーマンにハマってすっかりスノーマンの作品ばかり書いています汗でもLDHの作品も好きです!!これからも頑張ってください(>_<) (2022年3月11日 19時) (レス) @page25 id: c060af3ed8 (このIDを非表示/違反報告)
流大勝和(プロフ) - めちゃくちゃ続きが気になります!! (2021年12月20日 22時) (レス) id: 38b8bea7e4 (このIDを非表示/違反報告)
樽美酒みき(プロフ) - いつぐらいしたら更新をしてくれますか? (2021年12月14日 16時) (レス) id: 86fc452f95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜の騎士 | 作成日時：2021年8月29日 14時
