出口 ページ47
こうしてJIMINさんに別れを告げた私は、教えてもらった道順を思い出しながら出口に向かっていた。やりきれない気持ちを抑えながらも気を引き締めて城内の複雑な道のりを進んでいくと、遂に出口らしき豪奢な扉が前方に見えてきた。
「ここだ･･･！」
ここを開けて外に出れば･･･！そうして扉に手を伸ばそうとしたその時＿＿＿
？「あれ〜？Aちゃんどこに行こうとしてるのかなぁ〜？」
突如後ろから聞こえた低い声色。まるで悪魔のようなその声に、心臓がドクリと音を立てた。
う、嘘だ･･･！だって、“あの人”はここにいないはず･･･！恐る恐る振り返って見てみるとそこには＿＿＿
こちらを見てニヤニヤと笑っているVさん。そしてその後ろには、襲撃に向かったはずの他のメンバーがいたのだ。
JH「僕らの留守を狙って逃げ出そうとするなんて･･･、悪い子だねぇ」
「なっ･･･、なんであなたたちがここに･･･！」
SG「それはこっちのセリフだ。･･･お前こそ、何故出口に立っている？」
表情はにこやかだがJ-HOPEさんのその目は笑っていない。その隣でSUGAさんは目を鋭くさせて私を睨みつけている。
JK「餌の分際で外に出ようとするなんて･･･、随分と生意気なことしてくれるな」
JN「うーん、これは流石の僕でも見逃せないなぁ」
JUNGKOOKさんは今にも私に掴みかかりそうだ。それに対して、JINさんは呆れたようにため息をつく。
RM「俺の“食事”の時に忠告したはずですよ、逃げることは許されないと。･･･それを忘れていたとでも？」
「そ、それは･･･」
RMさんから凄まじい殺気を向けられ、何か言わなければと口を開こうとするが恐怖で声が出ない。
RM「･･･J-HOPE、V。Aと“遊んで”やって」
JH「りょ〜かい」
V「Aちゃんと遊んでいいの？やった〜！」
RMさんが下したその命令に、2人は嬉々として目をギラつかせながらこちらへと近づいて来た。
「っ！い、いや、来ないで･･･！」
扉に駆け寄って開こうとするも、鍵がかかっているのか扉はビクともしなかった。そんな私をJ-HOPEさんとVさんは捕らえ、そして＿＿＿私の首や肩に噛み付いた。
グサッ
ガブリ
「ああああッ！！」
彼らの容赦なく突き立てられた牙に、私の悲鳴が城内に響き渡った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 140人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ファンタジー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
樽美酒みき(プロフ) - 後どのくらいで「シリーズ3」の更新をやってくれますか？ (2022年1月12日 11時) (
レス) id: 86fc452f95 (このIDを非表示/違反報告)
竜の騎士(プロフ) - えりりんさん» わわ、読んで頂きありがとうございます！まだ形にはできていないですが、新作も考えているので楽しみにしてください^_^ (2021年12月25日 9時) (レス) id: 796a1a3707 (このIDを非表示/違反報告)
えりりん(プロフ) - この話ほんとに大好きで、リピして読んじゃいます‼︎また新作作って欲しいです☺︎ (2021年12月24日 0時) (レス) id: 1e51f37598 (このIDを非表示/違反報告)
童磨(プロフ) - 続きが気になります！！ (2021年7月27日 20時) (レス) id: ce28b5a547 (このIDを非表示/違反報告)
高崎はる(プロフ) - 良かったです、バリは利樹がちょっと出たけど、更新楽しみにしてますね (2021年7月17日 19時) (レス) id: 7c69a541ff (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：竜の騎士 | 作成日時：2021年7月16日 13時
