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助けを求める声 ページ42

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鬱蒼と生い茂る獣道を俺は足早に進んでいく。渡航者であるAAという女性が吸血鬼集団のBTSに攫われたという連絡が来てからここ数日、寝る間も惜しんで捜索しているが一向に見つかる気配はない。



長時間歩いているせいで注意力が散漫になりつつあるのを堪えながら、俺は同じく隣で捜索している相棒に声をかける。



?「なぁ、そっちはどうだ?何か気になることはあったか?」

?「あったらとっくに報告してるよ・・・。僕の能力使って探してはいるけど、この辺りは人や吸血鬼の気配が全くしないし・・・。動物の気配は時々感じるけど」

?「そうか・・・」



そう芳しくない成果を聞いて俺は落胆する。俺の能力は完全に戦闘向きなので、こういう人探しにはあまり役に立たないのだ。



渡航者を攫ったBTSという連中はかなりの強者だと聞いているのでもし襲って来ても対応出来るように俺も捜索に参加しているのだが・・・、そもそも敵が見つからないと意味ないよな・・・。



?「・・・あっ!」

?「ん、どうした?」



俺が悶々と考えていると、突然相棒が声を上げた。もしかして・・・、何かが“聞こえた”のだろうか?



?「“痛い、苦しい、ここから出して”・・・。そんな声が聞こえる・・・っ」

?「っ!それ、俺たちが探してる渡航者じゃないか?」

?「・・・分からない。女性の声だけど、それが渡航者なのかまでは断定出来ないし・・・」



確かに、それだけでは渡航者なのか別の血迷い者に捕まっている被害者なのか判断出来ない。ただ渡航者の救出が最優先とはいえ、他に助けを求めている声が聞こえるなら今すぐにでもそこに向かった方がいいだろう。



?「・・・一先ずはその声が聞こえるところに行こうぜ。誰かが苦しんでいるのなら一刻も早く助けに行かないと。場所はどこだ?」

?「う、うん・・・。えっと、こっちかな」



そうして相棒について行ってしばらく歩いていると、突然視界が開け俺たちは深い森から出ていた。



___そこには今にも崩れ落ちそうな巨大な城が、不気味な雰囲気を漂わせてそびえ立っていた。

ついに居場所が分かった!→←唯一の良心



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作品ジャンル:ファンタジー
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樽美酒みき(プロフ) - 後どのくらいで「シリーズ3」の更新をやってくれますか? (2022年1月12日 11時) (レス) id: 86fc452f95 (このIDを非表示/違反報告)
竜の騎士(プロフ) - えりりんさん» わわ、読んで頂きありがとうございます!まだ形にはできていないですが、新作も考えているので楽しみにしてください^_^ (2021年12月25日 9時) (レス) id: 796a1a3707 (このIDを非表示/違反報告)
えりりん(プロフ) - この話ほんとに大好きで、リピして読んじゃいます‼︎また新作作って欲しいです☺︎ (2021年12月24日 0時) (レス) id: 1e51f37598 (このIDを非表示/違反報告)
童磨(プロフ) - 続きが気になります!! (2021年7月27日 20時) (レス) id: ce28b5a547 (このIDを非表示/違反報告)
高崎はる(プロフ) - 良かったです、バリは利樹がちょっと出たけど、更新楽しみにしてますね (2021年7月17日 19時) (レス) id: 7c69a541ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:竜の騎士 | 作成日時:2021年7月16日 13時

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