捨てられた過去 ページ29
重い沈黙が降り私とJIMINさんとの間に気まずい雰囲気が流れる。しばらく2人共黙っていたが、唐突にJIMINさんが声を発する。
JM「･･･本当は、僕だってこんなことしたくない」
「え･･･？」
JM「普通に人間と仲良くしたいし、人間を殺したり単なる食糧として扱うのも嫌だ。でも･･･。BTSのリーダーであるあの人＿＿＿RMさんには逆らえないんだよ」
そうつらつらと話すJIMINさんの表情は、今まで誰にも打ち明けられなかった苦しさが感じられた。
「それは･･･。逆らったら殺される、とか･･･？」
JM「それもあるけど･･･。僕は、あの人に助けられた恩がある」
「助けられた恩･･･、ですか？」
それを聞いて疑問に持つ私。するとJIMINさんが私を真っ直ぐと見つめる。
JM「･･･少し、僕の過去を聞いてくれる？」
「･･･はい、いいですよ」
彼の質問に少し考えた後、私はそう答えた。頷いた私を見て、彼は意を決したように自分自身の過去を語り始めた。
JM「･･･僕、幼い頃に両親から捨てられたんだ」
「えっ･･･！？」
JM「その時は本当に小さかったから、両親の顔は覚えてないんだけどね」
JIMINさんから語られた衝撃的な過去を聞いて、私は絶句した。私の世界でも親が子供を捨てていってしまう話は時折聞くけど･･･、まさかここでもそんなことがあるなんて･･･。
JM「そんな身寄りのない僕を拾ってくれたのが、RMさんだったんだ。血の繋がりはないけど、それでもあの人は僕を本当の家族のように接してくれた･･･」
最初は両親から捨てられたショックでずっと塞ぎ込んでいたJIMINさんだったが、RMさんや他のメンバーとの交流もあって徐々に心の傷が癒えていったという。
JM「･･･でもいつしか、あの人からこう言われるようになった。“人間は自分の都合が悪くなるとそれを他人に押し付けて逃げようとする卑劣で最低な生き物だ。人間を見つけたら捕らえて餌にするか、さもなくば殺せ。人間ごときに情をかけるな”って･･･、そう言うあの人の目はとても恐ろしかったッ･･･」
「っ･･･」
その時のことを思い出したのか恐怖でブルリと身体を震わせるJIMINさん。その様子を見て、彼にとってRMさんが逆らってはならない存在ということがひしひしと伝わる。
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樽美酒みき(プロフ) - 後どのくらいで「シリーズ3」の更新をやってくれますか？ (2022年1月12日 11時) (
レス) id: 86fc452f95 (このIDを非表示/違反報告)
竜の騎士(プロフ) - えりりんさん» わわ、読んで頂きありがとうございます！まだ形にはできていないですが、新作も考えているので楽しみにしてください^_^ (2021年12月25日 9時) (レス) id: 796a1a3707 (このIDを非表示/違反報告)
えりりん(プロフ) - この話ほんとに大好きで、リピして読んじゃいます‼︎また新作作って欲しいです☺︎ (2021年12月24日 0時) (レス) id: 1e51f37598 (このIDを非表示/違反報告)
童磨(プロフ) - 続きが気になります！！ (2021年7月27日 20時) (レス) id: ce28b5a547 (このIDを非表示/違反報告)
高崎はる(プロフ) - 良かったです、バリは利樹がちょっと出たけど、更新楽しみにしてますね (2021年7月17日 19時) (レス) id: 7c69a541ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜の騎士 | 作成日時：2021年7月16日 13時
