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鬼ごっこ ページ24

「はぁ、はぁ、はぁ・・・!」



自分の姿以外何も見えない暗い空間を私は全速力で走り抜けていく。何故こんな場所を走り回っているのか。それはある人に鬼ごっこを持ちかけられ、私はその人から逃げることになってしまったからだ。現在私は“あの人”に追われている最中で、この空間から抜け出そうと必死に出口を探していたのだった。



するとそんな私を面白がっているかのような声が背後から聞こえる。



JH「さっきより逃げるのが遅くなってるよ〜。フフ、この調子で捕まってるとすぐに死んじゃうかもね」

「いや・・・!」



Vさんの吸血の後、貧血も収まってきたところに突然現れたJ-HOPEさんによって始まった鬼ごっこ。しかしそれは私の世界にある鬼ごっこのように生易しくなんかなく、この暗い空間の中ひたすらJ-HOPEさんに追われ捕まれば血を吸われるという恐ろしいルールで成り立った鬼ごっこだった。



一応出口はあると聞かされているがそれを中々見つけられず、私はもう既に何度か彼に捕まり血を飲まれていた。
度重なる吸血で足が思うように動かないが、それでもなんとか出口を探して走り続ける。このままじゃ、私の身体が持たない・・・!



僅かに命の危険を感じたその時、私の前方に出口と思しき扉が見えた。



「あった・・・!」



あの扉を開けばここから抜け出せる・・・!そう思ってドアノブに手を伸ばそうとしたが___



JH「はい、捕まえた」

「ぐっ・・・!?」



ほんの一瞬安心して立ち止まったのが悪かったのか。後ろから伸びたJ-HOPEさんの冷たい手が私の身体を包み込み、扉から引き離される。



JH「残念だったねぇ、あと少しで逃げられたのに。僕に捕まったからAちゃんはもうしばらくここにいてもらうよ」

「あっ・・・!」



彼が扉に手を翳すと、出口に繋がるその扉は霧のように消えていった。
そんな・・・!



JH「安心して、殺さないように手加減するのは慣れてるんだ。希少な血を持つ君を壊したら他のメンバーに顔向けが出来ないからね」

「・・・っ!」



こうして私はまた血を吸われることになってしまったのだった。

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作品ジャンル:ファンタジー
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樽美酒みき(プロフ) - 後どのくらいで「シリーズ3」の更新をやってくれますか? (2022年1月12日 11時) (レス) id: 86fc452f95 (このIDを非表示/違反報告)
竜の騎士(プロフ) - えりりんさん» わわ、読んで頂きありがとうございます!まだ形にはできていないですが、新作も考えているので楽しみにしてください^_^ (2021年12月25日 9時) (レス) id: 796a1a3707 (このIDを非表示/違反報告)
えりりん(プロフ) - この話ほんとに大好きで、リピして読んじゃいます‼︎また新作作って欲しいです☺︎ (2021年12月24日 0時) (レス) id: 1e51f37598 (このIDを非表示/違反報告)
童磨(プロフ) - 続きが気になります!! (2021年7月27日 20時) (レス) id: ce28b5a547 (このIDを非表示/違反報告)
高崎はる(プロフ) - 良かったです、バリは利樹がちょっと出たけど、更新楽しみにしてますね (2021年7月17日 19時) (レス) id: 7c69a541ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:竜の騎士 | 作成日時:2021年7月16日 13時

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