story6☆ ページ8
「おい、こんなところに女が倒れているぞ!」
ぼやけた世界に、若い男の声が響いたような気がした。現実なのか、幻想なのか。それすらもわからない。
私は今、どこにいるのだろう。
生暖かいお湯の中に浸かっているような、はたまた、星屑となって夜の空に溶けているような。周りは闇に包まれ何も見えないうえに、匂いも、少しの音さえもしなかった。
いつの間にか、右腕の痛みも、ひどい疲れも感じなくなっていた。何もかもがぼうっとして、とても心地がよかった。
しかし、私の血は、鼓動は、まだ諦めてはいけないと訴えていた!
"ここで死んではいけないのだ!"
全身が、ふつふつと沸騰するように熱かった。
その勢いのまま、私は暴れ馬のように必死にもがいた。何でも良い、希望に繋がるものが欲しかった。
けれど、闇はどこまでもどこまでも続いていて、果てしなかった。
哀れな私を嘲ることもなく、ただ静かにじっと、辺りを包み込んでいた。
4人がお気に入り
「合作」関連の作品
【2j3j】甘くも苦くもお気に召すまま【短編集合作】
絶対的王者は名声を夢見る【合作】
undertaleauの尊さを誰か語ろうぜ!6ですわ!(ほぼ雑談部屋と化している...)
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:セレーナ・ラフィーネ&しろーん x他1人 | 作成日時:2018年2月15日 15時