検索窓
今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:7,204 hit

story6☆ ページ8

「おい、こんなところに女が倒れているぞ!」



ぼやけた世界に、若い男の声が響いたような気がした。現実なのか、幻想なのか。それすらもわからない。





私は今、どこにいるのだろう。

生暖かいお湯の中に浸かっているような、はたまた、星屑となって夜の空に溶けているような。周りは闇に包まれ何も見えないうえに、匂いも、少しの音さえもしなかった。



いつの間にか、右腕の痛みも、ひどい疲れも感じなくなっていた。何もかもがぼうっとして、とても心地がよかった。









しかし、私の血は、鼓動は、まだ諦めてはいけないと訴えていた!

"ここで死んではいけないのだ!"



全身が、ふつふつと沸騰するように熱かった。


その勢いのまま、私は暴れ馬のように必死にもがいた。何でも良い、希望に繋がるものが欲しかった。









けれど、闇はどこまでもどこまでも続いていて、果てしなかった。



哀れな私を嘲ることもなく、ただ静かにじっと、辺りを包み込んでいた。

story7☆→←story5★



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.9/10 (17 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
設定タグ:ファンタジー , オリジナル , 合作   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:セレーナ・ラフィーネ&しろーん x他1人 | 作成日時:2018年2月15日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。