story3★ ページ5
アリシア「約束……したじゃない」
私は逃げる足を止めた。そこには………………瓦礫に埋もれて血を流しているアラムの姿があった。それを見て、私は………そう呟く事しかできなかった。
アラムの姿を見たら……もう、涙を堪える事など出来なかった。大切な人を失った悲しみ……両使者に対する怒り……その全てが涙となって流れ落ちていった。
遠くで兵士たちの声が聞こえる………金属がぶつかり合う音、仲間を失った兵士の叫び声にも似た泣き声。
あぁ、何故戦なんてものが始まったのだろう。多くの血が流れ、多くの命が失われ………人というのは争わないと生きていけないものなのか。そう思うと、どんなに人は醜いものなのか。私は問わずにいられなかった。
"ドンッ"
何かにぶつかり、私は地面に転がった。その何かは……争い合う両使者の兵士たち。刹那、私は今、生と死の淵に立っていることを初めて実感した。
ここにいたら死んでしまう………私は直感的にそう思った。
しかし、私は逃げる事を選ばなかった。
"ザシュッ"
兵士たちの血が地面に広がった………私はその血だまりをただただ見つめていた。
アリシア「私の大切な人を……場所を……絶対に許さない」
私は"剣"をしっかりと握った…………
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作者名:セレーナ・ラフィーネ&しろーん x他1人 | 作成日時:2018年2月15日 15時