東方我烈伝 Cross of OrecaWorld 第１章―我界との交錯―（後編） (ページ3)

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第27話　二人の思惑ページ3

―紅魔館・門前―

「…」

「よし、行こうか」

『あ、あの人(？)は無視するのですね』

紅魔館に着いたチルノは、早速中に入っていった。門番の『紅美鈴』(寝ている)を無視して

―紅魔館―

「相変わらず目が痛くなりそう…」

「おまけに僕たちは青色ですからね。これは目立つ」

エントランスに入ったチルノとフロウ(霊体状態)。真っ赤な内部にチルノが目を傷めかけてる時、そいつは現れた

「おやおや。随分とまあ私の配下をいたぶってくれたね」

「…来たね」

現れたのは骨の体に紫のオーブを羽織り、鎌を持ったモンスター。第一声から、大軍の将であることが、チルノには直ぐ分かった

「我は『死神グリム』。『ドラキュラ』伯爵に仕える死神なり」

(ドラキュラ…？ホントにヤバい気がして来た)

敵の名、グリムよりかは、その主人に警戒心を抱くチルノ。何でかは…察してください

「…とにかく、こっちは迷惑かかってんだ。悪いけど、オレカ界に帰ってもらうよ！フロウ!!」

「了解です!!」

チルノの呼び掛けに応えたフロウは、その姿を我符に変え、チルノの手に収まった

「成程…それがあなたの我符か。面白い…その力、見させていただこう」

「だったらお望み通りに！我符『フロウ』!!」

グリムの挑発とも思える発言に乗ったチルノは我符を発動、流水の勇者になってグリムに向かった

―紅魔館・レミリアの部屋―

「…騒がしいわね」

紅魔館の主『レミリア・スカーレット』がそう呟いた

「咲夜、ちょっと見てきて…って、今買い物に行ってるんだっけ」

どうやら、メイドの『十六夜咲夜』は外出中のようだ

「…仕方ない、私が直接掃除しましょうか」

そう言って、レミリアは１枚のスペルカードを手に、部屋を出た

―紅魔館・フランの部屋―

「…？」

同じ頃、地下の自室にいたレミリアの妹『フランドール・スカーレット』は、天井(上の階)を見ていた

「…もしかして、誰かが来た？」

自分なりの予想を立てるフラン。そして

「丁度いいかも…折角だし、行ってみようかな」

そう呟き、部屋にいるもう一人の人物の方を見た

「…好きにしろ。俺は止めるつもりはねえ」

その青年は無愛想に言い放った。それを聞いたフランは立ちあがり、扉を開けた

「だったら行こう、ね」

「拒否権はねえだろうし、そうするしかないみてえだな」

そして、フランと青年も、部屋を出て、戦闘の舞台へ向かった