東方我烈伝 Cross of OrecaWorld 第１章―我界との交錯―（後編） (ページ14)

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第38話　静かに研がれる刃ページ14

―地上・人里―

「♪～」

牛魔王が優勢になった頃、人里では１人の少女が帰路についていた

「♪～…(何だろ？嫌な予感がしてきた…急ご)」

胸騒ぎした少女は、そのスピードを速めた

―地底・地霊殿前―

「ハァ、ハァ…」

一方、地底での戦いは、既に致命的ダメージを受け、まともに動けない咲夜と早苗は勿論、フランも『七十二変化の術』に翻弄され、徐々にダメージを受け始めていた

「うっしっし…もう終わりか」

「っ…ま、まだだ！」

強がるフランだが、ダメージ以上に長期戦での疲れが出ていた。いくら吸血鬼とはいえ、巨体である牛魔王と一対一では分が悪かった

「この小娘、意外としつこいな…なら、先にこいつらを潰すか！」

「な…さ、咲夜！早苗！」

標的をフランから咲夜達に変え、牛魔王は

「うおぉぉぉぉぉぉ！『大白牛』!!」

自らを巨大な牛そのものに変え、動けない咲夜達に突っこみ、咲夜と早苗は潰され

「…ふぅー。危ない危ない」

なかった。『死体を持ち去る程度の能力』を持つ『火焔猫燐』が二人を猫車に入れて逃げたのだ(念のため言っておくが、二人は死んでません)

「な…貴さ「『アビスノヴァ』!!」まぁぁ!?」

トドメをさせなかった怒りで叫ぼうとした牛魔王だったが、『霊烏路空』の大技を喰らい、盛大に吹っ飛んだ

「え？え？な、何で？」

「助けに来た。に決まってるでしょう」

唖然としているフランに、燐と空の主人であり、地霊殿の主『古明地さとり』が簡単に説明した

「うぐ…おのれぇ！」

「私を忘れてないか!?四天王奥義『三歩必殺』!!」

「うぬ!?」

牛魔王に対しては勇儀がこれまた大技を叩き込み、牛魔王は更にダメージを負った

「あ、ありがとう…」

「いえ、いつも妹がお世話になってますし」

「ぐ…こうなれば…『七十二変化の術』!!」

フランがお礼を言っている間に、牛魔王は再度変化しようとする。出てきたのは

「…彗星『ブレイジングスター』!!」

『な!?』

現在行方不明になっている『霧雨魔理沙』だった

『オレカモンスター以外にも変えれたのか…ってかヤバイ!!』

「え？」

ロックが警告して振り向くと、魔理沙(牛魔王)はさとりに突っ込んでいた

「な…」

「終わり…だぜ！」

目の前に来たとき漸く気付いたさとりだったが、既にその一撃は決まりそうだった。が

「な、何!?」

急に発生した竜巻がそれを拒んだ

『今のは…『サルタヒコの大風』？』

そうロックが言った時、その少女は現れた