東方我烈伝 Cross of OrecaWorld 第３章―七つの大罪―

25th,sin　半霊剣聖…と ページ25

「剣聖…」

「バカな…我符だと!?」

剣聖になった妖夢に驚く幽々子と、１番の懸念要素の乱入に苛つくベルゼブブ。当の妖夢は新たに出た『剣聖ヒエン』の愛刀『秘剣雷切』の柄を握った

「…覚悟は良いですか」

「！」

「言っておきますが、今の私に斬れぬ物は…」

一度言葉を切り、妖夢はベルゼブブに向かって走り出した。

「…何も無い!!抜刀『明星』!!」

「ぐっ!?」

妖夢はベルゼブブの横を通りすぎ、その間に抜刀、ベルゼブブを斬り裂いた

「この…！」

「まだです！雷刀『紫電』!!」

「！ブブ!!」

『ブブッ』

更に切り返し、剣に雷を纏わせベルゼブブに斬りかかるが、今度はブブが壁となって防がれた

「っ！でも!!断迷剣『迷津慈航斬』!!剣伎『桜花閃々』!!」

「があ!!」

それでも妖夢はスペカを使用、ベルゼブブに着実にダメージを与える

「チッ…なら、『惨食』！」

『ブッ!?』

「な!?」

ベルゼブブは近くにいたブブを適当に喰らう。その様子を見た妖夢は思わず驚いた

「チッ！やっぱりこいつらじゃ力は余り出せねえか」

「な、何て事を…」

「目障りだからとっとと失せろ！『ドウン』!!」

「そうは行きません！風刀『草薙』!!」

ベルゼブブの放った邪属性魔法を、妖夢は風を纏わせた刀を横に振り掻き消す。だが、その時間が無駄だった

「隙ありだぜぇ!!」

「な、しまった！幽々子様!!」

「え…？」

ベルゼブブは急いで妖夢から離れ、幽々子に近付く。妖夢が叫んだ時には既に遅く、ベルゼブブの手は幽々子に触れそうになっていた

「…させないわ！聖符『リヒト』!!」

「がっ！何だと!?」

ところが、突然放たれた聖属性魔法がベルゼブブに当たり、ギリギリで防ぐ事が出来た

「今のって…」

「何者、だ…!?」

魔法が飛んできた方向を見ると、そこにいたのは、黄色が中心で、仮面を付けた、白い翼が目立つ天使―

「…フッ」

―が、突然仮面が砕け散り、翼も消え、代わりに妖夢や幽々子は知っている人物―服や髪が黄色くなっているが―が現れた

「あ、あなたは！」

「…『天地騎士テンシ』、ここにあり！ってね♪」

その少女…『比那名居天子』は名乗った

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