【小説】能力者が通う学園 第二章【募集企画】

第92話「机はスケッチブック（迷言）」花梨 ページ42

紗彩side

やっぱりずっと待っていても班は出来ないわけで。

…ぼっちだよ。何か悪い？

仕方ないから班を作ることは放棄しよう。

「絵でも描こうかな…」

新学期になるといつもやるんだ、これ。

自分の机全体に、シャーペンで絵を描くの。

前は不思議の国のアリスみたいな感じにしたし、一面の本棚みたいにしたこともあるし。

今回は何にしようかなー…

考えると同時にペン回しをしてたら、前の席の人の後頭部に回し損ねたシャーペンが勢いよくぶつかった。
そして勢いよく謝罪をしたのはまた別の話にしておこう。

朝から動物に囲まれたから、動物でいいや。

よし、描こう！


で、かれこれ２０分後。

描けたよ、動物。

やること無くなったよ。

「はあ…」

思わず大きなため息をついた。


リリアside

「…重い」

また猫さん寝ちゃった…

そんなに疲れているんでしょうか？

「いないですね…仔猫」

そして1人と1匹でのんびり廊下を歩く。

「あれって…」

前の方に女の子2人組。

1人の子は仔猫を抱きかかえてる。

とりあえず、話しかけてみようかな…？

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