【小説】能力者が通う学園第二章【募集企画】 (ページ31)

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第81話「可愛すぎる」哥欲祟ページ31

詩織side

学園について廊下を走る

｢はあ…はあ…もうダメ、疲れたししんどい…けどっ！！｣

最後の力を振り絞って階段を駆け上がると、犬と猫がわんわんにゃんにゃんしてた

それを蔓がどんどん捕まえていく

｢待って待って待って私にもわんちゃん愛でさせてぇ！！｣

そう叫びながら、蔓から滑り落ちそうになるわんちゃんを抱きとめる

｢キャー可愛い！もう何このもふもふ感！好き！｣

家で飼いたい！！

ふと教室の中を見ると、隅っこで竜牙が犬猫相手に怒鳴ってる姿が見えた

｢なにやってんのあの子…｣

急いで竜牙の傍に行き、竜牙に群がるわんことにゃんこを両腕に抱き抱える

｢竜牙、こんな可愛い犬猫を怖いと思うなんておかしいよ｣

ド直球に言葉を投げつけると、竜牙が涙目になりながら

｢うっせー！｣とまた怒鳴った

｢はいはい、落ち着け落ち着け｣

抱えてた犬猫達を竜牙の反対側に下ろして放し、竜牙の背中を撫でる

｢ほらほら、竜牙が泣くのは似合わないよ～？よしよし｣

子供だなあ、この子も

頭に手を移しても、結構大人しくしててびっくりした

｢え｣

やだ…なにこの子の髪…

｢もふもふ…っ｣

口に出てしまった！

｢…は？｣

｢…｣

…

｢なんも言ってないから気にしないで｣

勿論竜牙には逃げられました

―――

教室から離れると、子猫を抱えて歩く繭ちゃんと会った

｢あら繭ちゃん、その子猫…！｣

｢あ、うん！さっき泥だらけで１匹で歩いてたから、親猫…探してあげようと思って｣

｢優しいね～私も探すよ！｣

｢ありがとう！｣

繭ちゃんの優しさと礼儀正しさは見習わないとな…