吸血鬼FANTASTICS！

視察 ページ47

「片寄涼太さん！？」

涼太「僕のことも知っていてくれてるんだね。初めまして、A」



部屋に入って来たその人物は、私の世界ではGENERATIONSのボーカルを務めている片寄涼太さんだった。
私に名前を呼ばれた涼太さんはニコリと爽やかな笑顔を浮かべ胸に手を当ててお辞儀をした。
うわ、仕草が完全に王子様だ･･･！



黎弥「今度は涼太さん･･･！」

堀夏「いや、あなたもどこから入って来たんですか･･･」

涼太「ふふっ、ちゃんと玄関から入ったよ。鍵がかかってたからちょっと能力使ったけど」

慧人「って、涼太さんも人のこと言えないじゃないですか！」



これだけは言わせて。･･･この世界、神出鬼没な人多くない？



颯太「それにしてもGENERATIONSの涼太さんが来るのは珍しいですね。EXILEを兼任している亜嵐さんが来るのはともかくとして」

亜嵐「LDH内ではあの件でごたごたしててね･･･。今のところEXILEで僕だけその担当じゃなかったから渡航者の視察の任務を与えられたんだよ」

涼太「でも亜嵐くん1人だと心配だからGENERATIONSから僕も一緒に行ってほしいって言われてここに来たってこと」



･･･やっぱり本部って“LDH”のことだったんだ。最初ここに来た時から何となくそうなんじゃないかと思ってたけど･･･。
それにしてもEXILEといいGENERATIONSといい･･･、向こうの世界と見事にシンクロしてるよね。



慧人「Aちゃん、ちょっといい？」

「あ、はい。なんでしょう？」



慧人さんに話しかけられ、私は考え事を中断して彼の方へ向く。慧人さんの表情は硬く最初は少し言い淀んでいたが、それでも意を決したように口を開いた。



慧人「ごめん･･･、どうなるか分からないけど、Aちゃんは本部に移されるかもしれない･･･」

「えっ･･･」



どういうこと･･･？そう慧人さんに聞こうとしたその時、亜嵐さんの声がはっきりと響いた。



亜嵐「それじゃあ･･･、この子を襲った大樹の処罰を決めようか」

「っ･･･！！」

罰→←唐突な訪問

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