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いただきます ページ19

澤夏「・・・とまぁ、世界さんは大樹くんの吸血衝動が起きた時は別の空間を作り出して大樹くんを一時的に隔離してるんだ。その方法でいつも血を飲ませている」

「中々便利な能力ですね。でも、結構大変そう・・・」

澤夏「そりゃ、最初は大変だったけど今ではもう慣れたからね。と、話はここまでにして・・・そろそろ血をもらおうかな」

「!はい・・・!」



やっと本格的に吸血鬼に血を吸われるのか・・・。自分から餌になるって言ったけど、ドキドキするな・・・。
そう言えば吸血する時はどんな感じなんだろう?テレビとか漫画で見る吸血鬼は首にガブリと噛みついているイメージだけど・・・。



澤夏「それじゃ、どっちかの腕を出してくれる?」

「あ、首からじゃないんですね」

澤夏「血を吸う部位も厳しく決められてるからね。首からの吸血は命に関わるから、仮にやるとかなりの重罪になる」

「へぇ・・・」



人間と共存する為にいろんな取り決めがあるんだなぁ・・・。
説明を聞いて納得した私は、おずおずと澤さんに左腕を差し出す。



「ど、どうぞ・・・」

澤夏「ありがと。それにしても・・・すごい甘い匂いがするな・・・」



そう言いながら澤さんの右手が私の左腕を掴む。吸血鬼特有の手の冷たさには慣れないが、慧人さんや黎弥さんの乱暴な感じではない優しい手つきに少し安心する。



澤夏「・・・では、いただきます」



その言葉を合図に、私の腕に澤さんの牙が突き立てられた。



チクッ
「ひっ・・・!」



想像していたのより意外と痛みはない。しかし血を吸い上げられる感覚がとても生々しく、思わず情けない声を上げてしまう。



澤夏「っ!・・・」



最初は何かに気づいた澤さんだったが、それでも夢中で血を啜っていく。そうして吸血が始まって数十秒後・・・。



澤夏「ふぅ・・・。ごちそうさま」



吸血が終わり、私の左腕から離れる澤さん。顔を上げて口元に付いた血を拭う彼の姿は___



窓から射す月光と相まってとても美しかった。

幻の血→←能力



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作品ジャンル:ファンタジー
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菜の花 - えむさん» コメントありがとうございます。この作品が大好きだと言ってもらえてとても嬉しいですし、ワクワクして頂けてるようで何よりです^_^これからも更新できるように頑張っていきます! (2021年7月13日 12時) (レス) id: 796a1a3707 (このIDを非表示/違反報告)
えむ - 突然のコメント失礼します。このお話大好きすぎて何回も読み返して、更新される度に次どうなっちゃうの〜!?とワクワクしています!これからも作者様のペースで更新していってください!楽しみに待っています(≧ω≦。) (2021年7月12日 7時) (レス) id: 5a5f8a5707 (このIDを非表示/違反報告)
菜の花 - 童磨さん» そうですね・・・。今のところはほのぼのとした展開が続きますが、敵対グループや戦闘シーンはまだ先になりそうです・・・。一応急ピッチで更新しますのでもうしばらくお待ちください・・・! (2021年6月27日 17時) (レス) id: 796a1a3707 (このIDを非表示/違反報告)
童磨(プロフ) - いつ頃に戦闘シーンや敵対グループ出てきますか? (2021年6月27日 11時) (レス) id: ce28b5a547 (このIDを非表示/違反報告)
ココア(プロフ) - 菜の花さん» 全然作者様のペースで大丈夫ですよー!気長に読みたい派なので笑能力や吸血衝動など豊富な設定もあって何回読みなおしても面白いです! (2021年6月27日 0時) (レス) id: c818120593 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:竜の騎士 | 作成日時:2021年6月16日 0時

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