14 黒い ページ14
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自分の感情と葛藤している彼女を見て、
このまま押せば彼女は俺のもとに来てくれるんじゃないかって思った
『…ん、……ふッ、』
重ねた唇から、合宿の時に触れたあの一瞬では感じられなかった
彼女の唇の柔らかさを堪能する
真面目に生きてきたつもりなのに、
彼女のことになると自分の最低な部分が露呈してしまうな、
なんて思っても、今更止められるわけもない
彼女の服のボタンに手をかけた時、
『…ッ駄目！』
その一瞬で理性が再び働いた彼女に
今までで一番強い力で押し離される
「、Aちゃん……」
『…ごめ、なさ…』
俺に向けて言ったのか、それとも黒尾さんか。
『お邪魔、…しましたッ』
「、待って！」
俯いたままそう途切れ途切れに言った彼女は、
俺の横を通り過ぎて勢いよく家を出ていった
「……はぁ、」
一人残された俺は、ただそこに立ち尽くしていて
あの時の揺らいだ瞳も、
一瞬だけ俺を受け入れたその腕に、ただ悩まされるだけで
ここまで最低なことして、隠してたら
きっと彼女は誤解されて傷つく
彼女には幸せな道を歩んで欲しい
あわよくば、その道は俺と一緒に進んで欲しいだけ
僅かな理性を働かせて「黒尾さん」と書かれた連絡先を開き、
通話を掛ける
「……赤葦、どしたの」
「黒尾さん、すみません」
「何？今度の夏合宿の予定に何かミスでもあったんか」
何となく、これから話すであろうことから逸らされているような気がして、
「さっき、Aちゃんと偶々会いました」
「……おう」
「Aちゃんのこと、諦められません」
「……あっそう」
抑揚のない、何を考えているのかわからない声
「それと……キス、しました」
「……ふ〜ん」
そう言いしばらく続いた沈黙
それを破ったのは向こうからで
「まあ、なんだか知んねえけど……
今、アイツは俺の彼女だから」
じゃあな、と言って一方的に切られた通話
…遠回しに手を出すなと言われていることは解ってる
それでも、彼女にしがみついて。
何か、憂鬱だよ
巻き付いた黒い心が、解けない
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海(プロフ) - 青藍さん» 感想ありがとうございます！分身術、主人公に身につけさせておきますね！← ありがとうございます；；これからもよろしくお願いします！ (2020年4月13日 1時) (
レス) id: a056b6c2e9 (このIDを非表示/違反報告)
青藍 - クロぉぉぉぉ！赤葦ぃぃぃぃ！！どっちも推しだからどっちも幸せになってほしい…！！ はっ！いっそのこと夢主ちゃんが分身すれば…！← これからも頑張って下さい！応援してます！！ (2020年4月11日 18時) (レス) id: 2aeb894d27 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - かたつむり。(?)さん» ありがとうございます！切なくてドロドロなお話を書きたかったので伝わっていてとても嬉しいです；；更新少しずつではありますがこれからもどうぞ宜しく御願いします！ (2020年4月11日 17時) (レス) id: a056b6c2e9 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - しかよる。さん» コメントありがとうございます！とても励みになります；；これからもどうぞご愛読宜しく御願います！^_^ (2020年4月11日 17時) (レス) id: a056b6c2e9 (このIDを非表示/違反報告)
かたつむり。(?)(プロフ) - あ"あ"切ない！！！胸が痛い！！！なんかどっちも好き！！切ない！！(二回目)いやもう、この作品が更新されたら秒でトンできてます...。本当に、これからも頑張ってください！！！めちゃくちゃ応援してます！！！ (2020年4月10日 21時) (レス) id: 40246c291e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2020年4月7日 0時
