検索窓
今日:5 hit、昨日:20 hit、合計:98,285 hit

五十話 ページ50

『久しぶり〜』

「あんた大人っぽくなったね〜!」

『変わらないでしょ』

「いんや、…なんか変わったよ」


仕事終わり数ヶ月ぶりに会う友達といつもの居酒屋へ直行


「んんん、何か、んー、彼氏できた?」

『あぁ、できたよ』

「えええ!いつの間に…」


頼んだ酒で乾杯していると電話がくる


『ちょっと待ってて、

はい』

「今日飲み行くんだよね?迎え行こうか?」

『終電までに帰るから平気だよ』

「ええ、じゃあタクシー使って」

『勿体無いからいいや』

「俺出すから」

『金に物言わす大人にだけはなりたくないなぁ』

「いや、でも夜だからさ」

『…時間が合えば言うね、位置情報だけ送っておくわ』

「わかった、終わったら言う」


ピッと画面の赤いボタンを押し通話を切る

「ちょっとぉ〜、今の彼氏?どこで出会ったの?」

『あんたも知ってるから言わない』

「えぇっ!?いつだよぉ」







お酒が程よく回り顔が熱くなってるように感じる

数時間も他愛もない話をしている、
多分明日にはあんまり覚えていないだろう


「今日酔いすぎじゃない?」

『よ、ったわぁ』

「はいはい、彼氏できて浮かれてんのね」


迎えは呼んでるの?とか、なんか言ってるなぁと思いながらお酒を口に運ぶ





「もう飲まないよ」

手からグラスを奪われる

聞き慣れた声に顔を向けると見覚えのある男が立っていた


『んんん?なんぜ?いる?』

「電話したけど出なかったから。
最初に位置情報送ってくれてたから助かったー」

「え?彼氏?」

『おぉん、この男溺愛、私も好きだからイコール相思相愛〜』

イエァ〜なんて言うといつの間に頼んだのだろう、顎を掴まれ水を飲まされる


「下手なラップだな、て、あれ?中学の時の…」

「えっ、まって、浦田?」

「あ〜、この件はどうかご内密に」

『うぅ』


Aを担ぎ車へ乗り込む

それじゃ、と言いながら車を発進させた


「もうー、今日は私持ちか、

次飲みに行ったときは奢ってもらお」


レジにてお会計をしようとすると
もういただいております、と店員さん


「え?誰が…」

「あの、お迎えに来た方ですね」

「わーお。かっこいい」



fin.

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)


←四十九話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (113 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
458人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぱちくりぷんぷん丸(プロフ) - ひなのさん» ご愛読いただきましてありがとうございます!とても励みになります!! (2022年5月11日 17時) (レス) id: 57b5d2b0f2 (このIDを非表示/違反報告)
ひなの(プロフ) - 作り方上手過ぎます!!めっちゃ好きなお話でした〜! (2022年5月8日 11時) (レス) @page50 id: e92d9d5baa (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぱちくりぷんぷん丸 | 作成日時:2022年3月16日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。