44 ページ44
その日の夜。
みんなが寝静まった後、不機嫌なユンギが私の部屋に来ていた。
「ユンギ、グクが怖い夢見たっていうから添い寝してあげただけだってば」
床に座ってクッションをぎゅっと抱きしめ続けているユンギの不機嫌そうな表情は変わらない。
「ユンギ…」
「何度も言ったけどあいつも男だぞ？！
まだ正式に付き合っていないとはいえさ、好きなやつがいるのに他の男と寝るか？！
っていうか俺は触っちゃいけないのになんであいつはあんなにお前のこと触るんだよ！あん？！」
いつも冷静なユンギの怒りが爆発している。
声は大きくないけどラップのような速さで言葉が出てくる。
「ごめんって…これからは気を付けるから。ね？」
それでもまだふてくされているユンギ。
「明日のSAVE ME歌う前に俺をSAVE MEしてくれって感じなんだけど…」
明日からまた大事なカムバ期間に入るユンギがこんな調子では困る。
「今日だけは好きなだけスキンシップ取っていいから。ほら。」
腕を広げると今まで頬をふくらませていたユンギがちらっと私を見た。
「好きなだけ？」
少し嬉しそうな顔になるユンギ。
簡単に機嫌がなおるのを見るとかわいい。
私がうなずくとユンギは勢いよく立って
「え？！ちょっ！」
私を抱きかかえてそのままベッドに下ろした。
「今日は俺が一緒に寝る。」
え、寝るってそういうこと？
ちゃんと付き合ってないのに？
私の不安そうな表情を見て
「…心配すんな。変なことつもりはない。
…それとも今夜卒業したいのか？」
「結構です…」と答えると笑いながら私の隣に横になった。
そのまま優しく髪を撫でてくれるユンギのあたたかさに安心する。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 69人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：くおっか | 作成日時：2018年7月7日 22時
