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そんなハプニングがあって少しだけ打ち解けた私たちは授業の合間によく一緒にカフェに行ったり遊びに行ったりするようになった。
「え、ジンって私より２個も上なの？同じ学年だから同い年かと思ってたよー、ため口で話しちゃったじゃんー」
夏の暑い日、大学内のカフェで文句を言っていた。
「ごめん、なんかわざわざ言う必要もないかなって」
ジンはアイスコーヒーのストローをいじりながら申し訳なさそうに言った。
彼はいつも手元を見ていて、なかなか顔をあげてくれない。
きれいな茶髪にから覗くクリクリとした目、せっかくきれいなのにな。
「ジンさ、俳優になりたいならせっかくイケメンなんだしもっと顔上げて過ごしなよ」
そんな会話をしたりもした
その数か月後、私は彼から驚きの報告を受けた
「今度アイドルとしてデビューすることになった」
照れ臭そうに話すジン。
そもそも練習生になっていたことすら知らなかった私は正直驚いたけど、友人のデビューという喜ばしいことだから深くは聞かずにただ
「おめでとう。これから忙しくなるね、アイドルになったらこうやって普通のカフェに来ることもなくなっちゃうのかなー」
と言った
するとジンはもっと驚くことを言った
「そこでお願いなんだけど」
私の方をまっすぐ見るジン。
「俺らの宿舎で一緒に共同生活してほしい」
なんだって…？
「ちょっと何言ってるかわかんない」
真顔で答えると
「そうだよね…急にごめんね…」
と申し訳なさそうに顔を下げるジン
「実は練習生としてスカウトされたとき、本当は乗り気じゃなかったんだ。
だから冗談で「大学で仲の良い友達も一緒に生活させてくれるなら入ります、
心の支えになるから」って言っちゃったらそのまま話が進んじゃって…」
なんてこった。
「今はね、もうアイドルとして頑張ろうって気持ちだから、その話はなかったことにしようかと思ったんだけど…
でも初めて最年長役になるし不安なんだ。
アイドルになったら外で会いにくくなるだろうし、僕が顔を上げるきっかけになった人には近くにい
てもらいたい…って思う。自分勝手なお願いなんだけどさ…」
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作者名：くおっか | 作成日時：2018年7月7日 22時
