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「SUGAだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜！！！！」
耳をつんざくような女子たちの叫び声がジャケット越しに聞こえる。
「みんなありがとう、でもこの子は業界の人ってだけで芸能人ではないから写真とかはとらないでくださいねー」
微妙なウソだけど、ファンを興奮させないように優しく言うユンギの声がする。
「ジンヒョン、先に教室に連れて行っときますよ」
そう言ったかと思うと
「ゆっくりでいい、俺が支えてるから歩け」
ジャケット越しに頭をぽんぽんとされて、肩に手が置かれた。
「はーい、間通りますねー、はい僕らに触るのはサイン会でだけにしてくださーい」
ユンギがそう言いながら私をエスコートしてくれる。
校内の人が少ない場所に着くと、頭にかけられていたジャケットを外された。
顔を上げると、さっきファンに向けていた優しい言葉からは想像できないほどの仏頂面が待ち構えていた。
「だから言ったろ。めんどくさいことになるって」
ユンギは壁に寄りかかってため息をついた
「ごめん…まさかこんなに急に変わるとは思ってなくて…」
おっしゃる通り過ぎて顔を直視できない。
自分の足元を見ていると
「でもお前が言ったんだろ？」
私の視界にユンギがぬっと入ってきた。
「ジンヒョンに顔をあげて過ごせって言ったのお前なんだろ？人にはそう言っといて自分はできないのか？ん？」
私のことを下からのぞき込んだまま、まっすぐ目を見て言う。
「確かに人目の付くところでジンヒョンと行動するのは危険だけど、それさえ気を付ければお前はびくびくせずに普通の大学生活送っとけばいいんだよ。
自分の人生も大事にしな。」
そう言うとユンギは「また後で迎えに来る」とだけ言って階段を降りて行った。
廊下の窓から外を見ると、外に出たユンギはたくさんの女子に追いかけられていた。
でもユンギは焦ることなく、ゆっくりと校門に歩いていく。
そして学校から出る時、
サングラスをかけながらこちらの方を一度見上げて、そのまま車の方に戻って行った。
「不思議な人だな…」
私は窓の外を見ながらそうつぶやいた
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作者名：くおっか | 作成日時：2018年7月7日 22時
