１５話 ページ17
私は１回深呼吸をしてから話し始めた
あ「私ね、高３の夏の終わり頃に子供が出来たの…勝己との…私はさ、勝己のこと大好きなの、だから親と先生にだけ伝えて、出産する準備を着々と進めてた…私さ、あの時遅くまで学校で勉強してたでしょ？学校側の配慮で早めに単位とヒーローの免許を取らせてもらってたの…私が妊娠したことがバレるわけにはいかなかった…勝己や皆の将来のためにさ」
ここまで話してから、私は出久くんに話が掴めてるか聞いた
頭のいい出久くんは頷いた
緑「そうだったんだね…確かにあの頃から僕に何も相談しなくなってたよね…でも、妊娠と皆の…かっちゃんの将来にどんな繋がりがあるの？」
出久くんは分かってて聞いてる…
そう直感した
だって頭のいい出久くんだもん、あの年で妊娠する側とされた側のリスクぐらいわかってる
いつの間にこんなに質が悪くなったのか…
あ「あの年で妊娠するっていうのはさ、世間一般から見てあまりいい印象を持たれないでしょ？“私自身”はそれでも良かった…勝己との子供だから…でもさ、私は将来有望な勝己にこんな問題を抱えて欲しくなかったの。だからだよ」
私は「私自身」の部分を強調して言った
緑「そっか…でもさ、Aちゃんがいなくなってからかっちゃんはとても辛そうだったよ。いつもの強気なかっちゃんはどっかに消えちゃったし、誰もいない所で声を殺して泣いてた…かっちゃんのことが本当に好きなら、かっちゃんの幸せも考えて欲しかった」
出久くんは目を伏せながらそう語った
あ「そうだね…私も最近気付いたんだよね…轟くんに怒られてさ、私はずっと勝己のためと思って隠れて生活してた。けどそれは、勝己から逃げてただけなんだってさ…私はそんな肝心なことに3年間全く気づかなかったんだよ」
私は自分に言い聞かせるように話した
緑「それで、これからどうするの？」
あ「そうだね…私は今日出久くんにそれを相談したかったんだ」
出久くんは黙って聞いてる
あ「もちろん会うつもりではいるよ…でもね、私は勝己の気持ちを考えられなかった…そんな私に再び会って話したとして、勝己はどうなるんだろうって思ってさ…前に話した時にちゃんと勝己の気持ちは分かった。まだ私のことを好きでいてくれてるってね…でも、勝己が好きな私は今の私じゃない…昔の、高校時代の側にいた私なんだって思うの」
そこまで話すと
ガタン！！！
出久くんが勢いよく立った
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シキ(プロフ) - ルン君さん» ありがとうございます！頑張りますのでこれからも応援よろしくお願いします！ (2018年7月24日 19時) (
レス) id: a1959c09eb (このIDを非表示/違反報告)
ルン君 - とても面白く読みやすくこの小説大好きです!これからも頑張ってください!!´ω`* (2018年7月23日 16時) (レス) id: ee74201a15 (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - 夢雷響華さん» ありがとうございます！もう少しで完結予定なのでよろしくお願いします！ (2018年6月20日 18時) (レス) id: 0473daa12a (このIDを非表示/違反報告)
夢雷響華 - めっちゃ面白いです！頑張ってください！ (2018年6月20日 9時) (レス) id: 0d3fc2e5ba (このIDを非表示/違反報告)
シキ(プロフ) - りんりんさん» ありがとうございます！期待を裏切らないように頑張ります！学校の都合で更新が遅くなることもありますが、応援お願いします！ (2018年5月31日 16時) (レス) id: 09e70979d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シキ | 作成日時：2018年5月22日 21時
