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shota side
“ねぇ康二、私を殺してよ……!”
康『おかん、まだ言うてんの、そんなん出来ひん…』
“もう生きてんの嫌なんよ、殺してよ……!”
園長先生が康二に、そう懇願している姿は何度も見ていた。
その度に、康二が涙を堪えている姿も。
頼まれたからと言えども、殺せば犯罪。
それに康二にしてみれば自分の肉親、母親だ。
手にかけるなんてこと、当たり前だけどできるわけがない。
でも、このままだと…きっと康二も壊れてしまう……
いったいどうすれば…
そう考えた俺が辿り着いた答えは
“それならいっそ、この俺が…”
だった。
俺だって本当は、母親同然に育ててくれた園長先生を
手にかけるなんてこと、したくはなかった。
だけど、その度に人知れず泣いて、
だんだんとやつれていく康二を見るのは
もっと辛かったから…
だから…、康二には内緒で車のブレーキに細工をした。
幸いなことに警察の検証では、車には特に異常がなく
単純な操作ミスによる事故として処理されたけれど、
あの日──、
六石グループに潜入すると話した日。
“なんで園長─、おかんが殺されなあかんかったんか”
康二は、事故だと思っていなかった。
黙っているのは良心が痛んだけれど、六石グループの
仕業と思い込んでくれたのは、正直ラッキーだった。
だから、俺も一緒に潜入することを選んだ。
いつかバレるかもしれないことは、承知の上で────
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みぃ。(プロフ) - 塩麹さん» はじめまして!コメントありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです。頑張ります! (2022年5月12日 20時) (レス) id: fb4296a570 (このIDを非表示/違反報告)
塩麹 - 話の続きが気になる! (2022年5月12日 18時) (レス) @page2 id: af93c5213d (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - 珈琲さん» チェックを外すのを忘れていました!教えていただいて有難うございました! (2022年5月11日 17時) (レス) id: fb4296a570 (このIDを非表示/違反報告)
珈琲(プロフ) - オリ、フラ立ってますよ! (2022年5月11日 15時) (レス) id: d1aba17206 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぃ。 | 作成日時:2022年5月10日 23時