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your side
お祖父様の死に、園長先生が関わっている?
まさか、そんな…
康『会長が亡くなったあと、会長が持ってたはずの
SDカードを母が見せてきました。
そして震える声で言ったんです。
“あとで調べたら、このカードにはGPSがついていて
持ち主の居場所がわかるようになっていた。
──だから彼は狙われた。知らなかったとは言え、
私が彼を、殺したんだ”と』
康二は俯いて、必死に涙を堪えていた。
康『会長を失って、生きる気力を失った母は、
每日のように“私を殺してくれ”と俺に言いました。
でも…そんなんできますか?自分の母を…』
──確かにあの時の園長先生は、元気がなかった。
でもまさか、康二にそんなことを言っていたなんて…
“でも”
康『…もう、見てられんかったんです。壊れていく母を。
だから…心を鬼にして、車に細工をしました…
事故に見せかけ…て…』
そう言うと康二は、天を仰いだ。
康『──Noirに潜入して、母の過去を知った時
精神的にも強かった母がなぜ壊れたのか、
わかった気がしました。けど、あの女は……!』
深『あの女って、』
「アンナ……?」
康二は頷くと、握りしめた右手を左手で包みこんだ。
康『あの女、どうやって調べ上げたんか、母のことを…
“六石を裏切り、白雪をも裏切った最低な女”、と罵った。
なんも知らんくせに…!
そして俺が、その母を手にかけたことも知っていて
俺を脅してきた…、せやから……もう…
生かしておくわけにはいかんかった……』
震える声で話す康二の背中を翔太が擦る。
翔『康二…、』
康『翔太くん、ごめ……、』
翔『謝んな』
顔を上げて涙を拭った康二は
“深澤さん”、と彼の方を向いて言った。
康『SDカードは、俺の手元にきたときには
すでに箱に入ってロックがかけてありました。
恐らく母がAのデータで細工を…
俺はそのまま、持っていただけです』
“康二、Aを必ず守るんだよ”
園長先生が言っていた言葉が頭をよぎった。
康『──Aを守ってたんは
それだけが理由やないよ。
Aは俺の…、俺らの大切な仲間、家族やから…
何があっても絶対守るって、決めててん』
私の考えていることがわかったのか
そう言って康二は微笑んだ。
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みぃ。(プロフ) - 塩麹さん» はじめまして!コメントありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです。頑張ります! (2022年5月12日 20時) (レス) id: fb4296a570 (このIDを非表示/違反報告)
塩麹 - 話の続きが気になる! (2022年5月12日 18時) (レス) @page2 id: af93c5213d (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - 珈琲さん» チェックを外すのを忘れていました!教えていただいて有難うございました! (2022年5月11日 17時) (レス) id: fb4296a570 (このIDを非表示/違反報告)
珈琲(プロフ) - オリ、フラ立ってますよ! (2022年5月11日 15時) (レス) id: d1aba17206 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぃ。 | 作成日時:2022年5月10日 23時