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ｺﾝｺﾝ
滝沢くんの後ろについて病室に入る。
部屋の真ん中にあるベッド。
その周りには医療機器がたくさんあり、
機械の無機質な音が響いている。
部屋の奥にいた女性が顔を上げ、
俺を見ると驚いたように目を見開いた。
？『……あなた…蓮、くん？』
『…はい、ご無沙汰、してます』
？『…こんなに、大きくなって……』
Aのお母さんは、そう言うと
ポロポロと涙を零した。
母『ごめんね…、ずっと、苦しかったね…』
『いえ…、僕の方こそ…あの時、ちゃんと…』
母『ううん…もういいのよ、蓮くん…』
『おばさん…』
母『Aも苦しんだけど…、あなたも十分苦しんだ……もう、いいんじゃない？』
.
母『A、蓮くんが来てること、
わかってるわよ』
“だからほら、Aをしっかり見てあげて”
Aのお母さんに背中を押され
ベッドの脇までいくと
たくさんの管に繋がれているけれど
穏やかそうな顔で寝ているAがいた。
あれから15年経っているのに
違和感なく見れるのは
シェアハウスでの生活のおかげだろう。
『A…ごめんな』
俺はそう呟いて、彼女の頭をそっと撫でた。
.
.
しばらくして、Aのお母さんと滝沢くんは
主治医の先生と話があるということで
病室から出て行った。
俺はその間、Aのそばに座り
細くなった手をそっと握りながら
たくさんたくさん話しかけた。
ジャニーズに入ったこと、
滝沢くんにSnow Manに呼んでもらったこと、
そしてこれからのこと…
Aに全部、聞いてもらいたかったから。
.
『……、A？』
ふと握った手が、かすかに動いたような
気がして、慌ててAの顔を見たけれど、
…それは気のせい、だったみたい。
だけど、閉じられたAの目からは
涙が伝っていた。
俺はその涙を親指で拭ってから
もう一度頭を優しく撫でると
Aの唇にそっと、キスをした。
Aの唇は柔らかくて、温かかった。
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ユキト(プロフ) - みぃ。さん» 他のも読んだら、また感想書きますね！ぜひぜひ読みに来てください(笑) (2022年4月5日 14時) (
レス) id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - ユキトさん» 他界隈のお話は少し書いたことがあったんですけど、⛄さんはコレが初めてでして。ありがとうございますっ！！凄く嬉しいです！！少しずつですが他のお話も書いていますので、良かったら読んで下さいね！私も読みに行かせてもらいます！ (2022年4月5日 12時) (レス) id: fb4296a570 (このIDを非表示/違反報告)
ユキト(プロフ) - みぃ。さん» え、初めての☃作品でこの完成度って驚きました(笑)応援してます！ (2022年4月5日 6時) (レス) id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - ユキトさん» ユキトさん、はじめまして！コメントありがとうございます！しかもそんなに褒めて頂けるなんて！本当にありがとうございます。書き手をされているんですね。このお話が⛄さんの初めての作品だったので、そう言って頂けて嬉しいです！また頑張ります！ (2022年4月5日 6時) (レス) @page3 id: fb4296a570 (このIDを非表示/違反報告)
ユキト(プロフ) - はじめまして。完結おめでとうございます。一気見しました！ストーリーが凄い綺麗な組み立て方で読みやすく、繊細な気持ちが伝わってきました。書き手としても尊敬してます！コメント失礼致しました。 (2022年4月4日 22時) (レス) @page15 id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みぃ。 | 作成日時：2021年2月13日 10時
