この闇を焦がす時 (ページ41)

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your side

岩本さんに連れられてリビングへ行くと
佐久間さん、阿部さん、ラウールくんがいた。

岩『もうすぐふっかと舘さんが帰ってくるから…
それまで待ってくれる？』

私は頷くと、佐久間さんたちを見た。
3人とも、私の記憶が戻ったことを知っていて
色々聞きたい筈なのに
何も聞かずに待っていてくれている。

程なくして、帰って来た深澤さんと宮舘さん。

──と、その後ろにいた人物に──、
私は目を疑った。

「──翔太？蓮！？」

『『A！』』

間違いない。
彼らは私の…、いや、私たち(・・・)の仲間。

確か六石グループに潜入していたはず、なのに。

「なんで…？」

翔『お前こそなんでここに…、康二は……？』

阿『康二…？』

説明しようとする私を制して
話し始めたのは、深澤さんだった。

深『彼女はね─、つい最近まで、記憶をなくしていたんだ』

翔『記憶を？…なんで、』

阿『おそらく…、あの店の爆発が原因だろうと…
怪我をして倒れている彼女をメンバーの照が見つけて
ここへ運んだんだ』

阿部さんは、そう言って岩本さんを見た。

翔『えっ、そうなのか、A!?』

慌てたような翔太の問いかけに
私は黙って頷いた。

深『頼む。教えてくれないか、真相を。本当の理由を』

「翔太…、この人たちは悪い人じゃないと思う。
信じてみようよ、この人たちを」

翔太は、何か考えるように暫く目を伏せていたけど
やがて顔を上げると私の目を見ながら言った。

翔『わかったよ。Aがそこまで言うなら。
─その代わり、あんたたちも…、あんたたちのことも
ちゃんと教えてほしい』

翔太の言葉に、深澤さんは大きく頷いた。

深『もちろんだよ』