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your side
はぁ、はぁ…
あの爆発のあと、集まった野次馬に
紛れるように私は逃げた。
どこをどう通ったかわからないけれど
気がつけば、人気のない路地裏。
ふと立ち止まり、暗闇の中に佇むと
さっき目の前で起きた光景が
フラッシュバックする。
“…必ず、生きるんやで”
そう言ってドアを閉めた康二。
その直後に聞こえた爆音と、
大きな振動に、壊れた扉。
『っ…、康二…、う…そ、だ…よね…』
信じられない映像を消し去りたくて
目を閉じて頭を振った。
『…つっ、』
急に側頭部に走る鈍痛。
恐る恐る当てた手を見ると
べっとりと血液がついていた。
な、に……、こ、れ……
突然足の力が抜け、地面に跪く。
倒れ込んだ地面は冷たく、
薄れゆく視界のなかで、
誰かが私を見下ろすのが見えた。
『……だ、れ……？』
そこで私の意識は途絶えた。
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作者名：みぃ。 | 作成日時：2021年3月21日 0時
