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koji side
「……康二さん、どうしたの?」
何でもない、って答える俺の言葉が
嘘やって気づいてるんやろな…
何度も聞いてくるA。
だから…、俺は…、
『A、お前…俺のこと好きなんよな?』
「え…? う、うん…」
『だったら…』
俺はAを強引に床に押し倒すと
荒々しく口付けた。
突然のことで驚いたAは
必死に抵抗するけど
力で俺にかなうわけがない。
「…や、やめ……て!いや…っ」
『なんで嫌っていうねん…!』
「……こ、こんなの、康二さんじゃない!」
『……これがほんまの俺や!』
ブラウスの胸のボタンを
引きちぎるように開いたとき
Aの泣き叫ぶ声が聞こえた。
一瞬、動きの止まった俺から
逃げるように這い出したAは
『康二さん、最低!!!』
と俺の頬を思いっきり叩くと
部屋から出ていった。
遠ざかって行くヒールの音を
聞きながら静かに目を閉じる。
──これでええ。これでええんや。
最低な俺を、許してな…A……
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作者名:みぃ。 | 作成日時:2020年12月8日 15時