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your side
『俺ね、助けてくれたお礼、しにきたの』
「助けた、だなんて私は何も、」
『ううん、命の恩人なんだよ───本当に』
そんなきゅるるんとした目で見ないで。
そろそろと近づいてくるさくまさんに
痺れたように身体が動かない。
『ずっと会いたかったんだよ───Aちゃん』
「え？」
ずっと会いたかった、ってどういうこと？
昨日、初めて会ったのに。
いや、待って。
今──、“Aちゃん”って言ったよね？？
私、名前教えたっけ………？
『やっぱり──、覚えてない、か』
「え？」
さくまさんは、悲しそうな顔をして言った。
『俺ね──ずっとずっと前に助けてもらったんだよ、君に』
その瞬間、ﾊﾟﾁﾝｯと頭の奥で音が鳴ったと同時に
蘇った記憶。
あれは────────
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作者名：みぃ。 | 作成日時：2022年10月4日 20時
